×眉村卓追悼:燃える傾斜を読む

ハルキ文庫版の古本です。

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本書は1963年5月に、今はない東都書房からSF叢書の第一号として発行された眉村先生の処女長編です。前年に今日泊亜蘭の「光の塔」を出した同社が満を持して(?)スタートしたSF専門叢書でしたが、当時の「ウェスタンとSFを出す出版社は潰れる」のジンクス通りに、この叢書の二冊目は出版されることはなかったのだそうです。

読んだ感想としては、非常に若書きで生硬な感じがします。

シマックの初期長編(大宇宙の守護者)と非常にテイストが近い気がします。

日常生活から銀河系の命運を賭けた戦いへと発展する所が、とても良く似ています。

なんと言うか、「SFたるもの銀河の命運を賭けて戦わねば」みたいなSF黎明期の力みがあったのでしょうか。

これは再読することはないかなという意味で「×」にしました。

次はジュヴナイルから何か読む予定です。