ディスタントプレイン:軍閥について考える

最後に軍閥です。

この勢力が一番難しい気がします。

BGGでも軍閥の作戦について議論するスレッドが立ち上がって、いろいろな意見が出ていました。デザイン側のブライアン・トレインも出てきてヒント出ししていますので、興味のある人は必読です。

まず勘違いしやすいのは、「軍閥」などという訳語が当てられているので、ついつい軍事作戦を主体とする勢力だと思ってしまうことです。実はそうではないと、ブライアンはコメントしています。

軍閥の勝利条件は、中立人口が15を越え、かつ軍閥リソースが40を越えることです。

昨日書いた「支配の定義」を良く考える必要があります。COIN側も、タリバンも、半数を越えて他を圧倒していない限り、エリアにどれだけ軍隊やゲリラがいようとも中立になります。ですから、軍閥は自分のコマを動員してエリアを支配することを要求されてはいないのです。両者の争いが決着が付かなくなるように場所ごと時期ごとに適当にバランスを維持してやれば良く、自分が多数派になる必要はまったくないのです。

また、4勢力の中で唯一、軍閥だけがリソースをVPとして数えます。ですから、軍閥は経済活動に勤しんで貯蓄することで勝利に近づけます。これが軍閥の大きなメリットだという気がしてきました。

リソースは、決算フェイズに基地の数を受け取るのに加えて、破壊工作(サボタージュ)を受けていないLOCに部隊(軍閥の場合はゲリラ)を配置していれば受け取れます。LOCからリソースを得られるのも、軍閥だけの特徴です。

軍閥の弱点は、その蝙蝠のような立場ゆえに、政府とタリバンの両方を敵に回すリスクがあること、また勝利条件要素の流動性が高く、貯めやすくもあるのですが失いやすくもあるということ、そして要求される水準が合計で55以上と高いことです。