台湾の黒嘉嘉七段と藤沢里奈の対局を、井山二冠と謝六段で解説するという豪華企画。
黒七段の碁を見るのは初めてでしたが、日本のトップ女流棋士と違って、いわゆる「明るい碁」タイプなのですね。形勢判断に明るく、無理な手段を追わない棋風と感じました。
中盤辺りでは黒番の黒七段が打ちやすいかなと思いましたが、上辺からの石を追及され左辺に踏み込まれた辺りで大変な碁にした感じ。大ヨセに入った場面で明らかに持ち込みになる手を打ってしまった所が決着だったかなと思います。それでも細かいので作るかと思いましたが、ヨセで投げました。
小ヨセに入った所で、それほど決定的とは思えない着手に対して投げたので、新春お好み碁としては判りにくい結末だったかも知れません。解説が精密に計算してくれると良かったのですが、井山二冠が細かい形勢判断は苦手と言って避けてしまったので投げた理由が見えにくくなってしまいました。
派手なチャンバラもなく、その意味ではお好み碁としては渋すぎるかと思いましたが、個人的には楽しく見られました。黒七段は、対局中の集中している顔の方が綺麗だと思います。インタビューでにこやかに笑っていると、少しケロヨンに寄るでしょうか。