生田絵梨花の初単独主演連続ドラマ。いや、変な時期に始まるものですから危うく見逃すところでした。
無事に録画視聴しました。
まず一言!
素晴らしい第1回でした。今クールは、「西園寺さんは家事をしない」、「新宿野戦病院」と面白いドラマが相次いだのですが、それらと比べても一歩たりとも引けをとらない出来栄えでした。
とかくアイドル主役の連ドラは、まわりを実力派の俳優で固めて、脚本家はアイドルの魅力を引き出すノウハウのある中堅の器用な人を使って。で、「なんとか賞は取れなくても、視聴率10%を目指す」‥ものと思っています(偏見)。
今回の布陣を見ると、脚本と演出が俳優としても実力者の宅間孝行です。
生田のバディの副担任は、「エンジェルウィング」の第一話のエピソードゲストだった葉山奨之(きゃりーちゃんの旦那さん)、お父さんは「舞い上がれ」で山下美月の義父を務めた高橋克典。乃木坂の娘が二人もいるなんて羨ましい。
最近の常套手段の初回拡大ではなく、正々堂々の60分だったのですが、中身が濃くて90分くらい見たような錯覚に陥りました。
今どきの「先生あるある」のドラマですが、冒頭、冴えない中年男性が道路にゆらゆらと歩み出して車に跳ねられるシーンから。あれ、そういうミステリーだったっけ?と思いましたが、実はこれが今回の舞台の3年C組の本来の担任の豊島先生。
で、担任を持たない生田は春休みに教頭から突然呼び出されて、「3年C組の小村という生徒を知っていますか?」と尋ねられ「知りません」と答えたにも関わらず、コンビニで万引きをして捕まった小村を引き取りに行って欲しいと強要され断り切れずに引き取りに。
生田が付き合っている彼氏の家に行って愚痴るシーンの毒舌が凄いです。こういう振り切った演技をする生田を見たのは初めてですが、結構いけるものです。
スマホを見ていて真剣味が感じられない彼に「わたしとスマホとどっちが大事なの?」と定番の質問。これも空かさず「うわー、いまわたし超めんどせえじゃん!」と反省。これは、前回出演の「こっち向いてよ向井君」で一向に男心を理解できない鈍感女を演じた生田が言うと、おーっと思いました。
交際中の彼氏(小関裕太)は、「教師の愚痴、的を得すぎて面白いわ」と受けてしまいます。それに対して空かさず突っ込む生田の台詞が、
「的を得るじゃなくて、的を射るな、早稲田出身!」というのが最高です。
実家に帰って両親と相談しても、母(田中美佐子)に「だから、就職のときに言ったじゃない」と言われてしまいます。やっぱり教師を辞めようかと思って翌日登校すると、またも教頭に理事長室に呼び出され、理事長(萬田久子)からじきじきに「あなたに三年C組の担任をお願いしたいの」と言われてしまい絶句します。しかし、ここで空かさず断れないのがZ世代のおっとりちゃんの自己嫌悪する所。
再び帰宅して彼氏に相談。
ひとまず理事長に頼まれた保護者会まではずるずると引き受けて副担任に指名されたルーキーの山添先生と当日を迎えます。
ここで、保護者会の幹事を選んで欲しいと頼むのですが、まぁ例によって引き受ける人は現れません。それは止むないとして、「大事な高校三年をこんな頼りない先生に任せられない」と言われてしまいます。まぁ、ここらへんまでは想定内か。
さらに、「先日、先生を秋葉原でお見かけした時に随分と派手な下着を買ってられましたが」とか「府中のカルディで恋人とお酒を何本も買ってられましたが」とか、言われてついに逆上してしまいます。
帰宅してクッションに八つ当たりして「教師だって、人間なんだよ!」と激高。
彼氏がついに、「そんなに嫌なら一度やめるつもりだったんだし辞めたら」と助け船を出します。さらに、この一連の騒動でタイミングを逸していたがと指輪を出してプロポーズ。狂喜跳躍するりお。
で、翌日、改めて辞める話しをしに行くと、理事長は「聞きましたよ(保護者会のこと)、では担任は外しますから教師は続けてください」と言われ、この折衷案を蹴るほどの怒りはすでになかったので、そういう線で折り合います。
理事長は代わりの担任を教頭にやらせようとしますが、教頭は断固拒否、で理事長自ら担任を務めるというビックリな展開に。
翌日登校すると、すでに生徒たちは担任を降りるという話しも、原因が保護者会にあるという話しも承知しています。女子生徒たちが「りおちゃんがラングドシャ―好きだって聞いたから作ってきました」と渡され、保護者会のことも親たちに代わって謝られます。さすがに矛を収めざるを得なくなり、女子トイレに行って涙しながらラングドシャ―を食べます(トイレで食べるのはあり得ないと思うのですが‥)。
さらに、コンビニに引き取りに行った小村からも改めてお礼を言ってもらえて、「一年だけ頑張って、この子たちの卒業を見送ってから結婚するか」と考え直します。
で、結婚延期を彼にどう言おうと考えながら彼氏の家に行くと、なぜか玄関に自分のものではない派手なパンプスが並んでいて、部屋の奥からはよがり声が‥と言うところで終劇でした。
ドラマの展開上、理解のある「教師を辞めても良い」という婚約者がいては上手くないということではあるかと思いますが、同棲していて指輪を買って渡すような一番盛り上がっているタイミングで他の女を連れ込んでしまうって、いくらなんでもありえなくないですか?
いや、世の中には佐々木希が奥さんでも浮気しまくる男もいるし、イケメン長身の理想的な旦那さんがいるのに、別の男を家に連れ込んでしまう若妻もいるので、なんでもありなのかも知れませんが。
あまりに見応えがあったので、数日中に再見しようと思っています。