個人的、2019映画ベスト5

今年は映画を良く見ましたので、個人的ベスト5。

第5位:天気の子
良かったです。これが5位とは贅沢な話しです。

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 第4位:柏の名画座で見たレミゼラブル。
ヒュー・ジャックマンって、外さないですね。ラッセル・クロウも凄くよかった。
第3位:グリーンブック
指輪物語ストライダーだったヴィゴ・モーテンセンが、すごく味のある役者になっていて吃驚しました。

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 第2位:コンフィデンスマンJP
劇場版のロマンス編は抜群の出来栄えでした。同時にTV放映した運勢編はイマイチでしたが。古沢良太はすごいと思っています。

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 第1位:トイストーリー4
 今年、唯一、劇場に二度足を運びました。ビリー、ゴート、グラフの三人(頭)組が一番のお気に入りです。

番外編:テルアビブオンファイア
戦争映画ではありません。スラップスティックコメディです。エルサレムを舞台に、イスラエルとアラブの確執をソープオペラの脚本をめぐって描くという笑撃作品でした。

蝶の力学を見る

最後まで見ました。

第5回までで、猟奇殺人事件の謎が解けた所で終りで良かった気がします。菊池凜子のキャラが立ちすぎているので、只者ではないことは自明であり、その決着は確かに必要です。でも、最終回前半の解剖未遂シーンの尺が長すぎて耐えられませんでした。これだったらコンパクトにまとめて前回の終盤10分くらいに入れてしまった方がドラマとしては見栄えがしたのではないかと思います。

全体として如月が高野から独り立ちするエピソードとしてのポジションなのですが、そこの部分が曖昧になってしまっているのも最終回の価値が曖昧な理由の一つかも知れません。

ドラマWで、またこのシリーズをやることがあるのでしょうか? 高野がいなくなってしまうと、かなり寂しくなるので無理して作らなくても良いのかなと言う気がします。

あと悪い役の多い小柳友が頑張っていたなと思います。

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○ヨセの強化書:基礎編を読む

寺山玲五段(発行時は四段)の初めての本です。

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棋書は数あれど、ヨセの本は多くありません。しかし、ヨセで学ぶべきことは意外と範囲が広いのが難しいところです。

1-1:部分的な最善の手段

1-2:上記手段の定量的評価

2:形勢判断(正確な目算)

3:1、2を踏まえた上で全局としてどういう手順でヨセるか

という3段階にざっくり分けられると思います。

1は、部分的な議論です。ドリルにしやすい部分と言えます。「イチャンホのヨセ」などは良書と思います。

2は、1の基礎知識を踏まえた上で算定する必要があるので、一つ上のステップになります。

3が難しい。形勢判断を踏まえた上で、安全にヨセていても良いのか、ギリギリまで踏み込むのか問われます。

それとは別に、他のヨセとの関係で、必ずしも部分的な最善の手段が正解ではなく、少し損でも先手を取って寄せて他に回る方が全体としては正解と言うこともあります。本書の終盤の問題は、こうした事例が並んでいて、なかなか難しい。

先手を取れるかどうかという話しの裏側には、相手が手を抜いた場合の大きさの評価が必要な場合もあります。普通なら先手であるはずの所を手抜いても別の場所を打った方が最終的には良いということもあり得るからです。

ここらへんがヨセの奥深さなのですが、本書はその奥深さの入り口を越えて最初の曲がり角を曲がって外の光が入らなくなるくらいまで進んでいます。これで基礎編ですか?

多くの級位者には、ここまででも十分に難しいように思います。

類書がなかなか見つからないタイプのドリル本なので、広く勧めますが、上述の通り難しいことは承知して読んで欲しい所です。けれども、有段者として強くなりたいなら避けて通れないスキルでもあります。

フロントランナーを見る

WOWOWのW座です。

ヒュー・ジャックマン主演と言うので見ました(笑)

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題名では判りにくいですが、ゲーリー・ハートの実話です。

なんと小山薫堂でさえハートを良く知らないというのには驚きました。

1988年の大統領選挙、レーガンの後を決める選挙です。

民主党候補を決める予備選では、前回も立候補して知名度を確保していたコロラド州選出のハート上院議員が先頭走者(フロントランナー)と目されていました。この選挙では、レーガン大統領がイランコントラ事件で退いたため民主党勝利が予想されており、事実上の大統領選挙とされていました。

ハート上院議員は、「ニューアイデア」を提唱し、西部出身の初の民主党大統領候補を目指しました。そして、実際に支持率でも好調なスタートを切りました。

しかし、女好きという評判のある同候補は、その点を記者質問されて、「疑うなら尾行でも何でもすれば良い」と記者に反発。これを受けてニューヨークタイムスにライヴァル心を燃やすマイアミヘラルド紙は本当にハートを尾行、一人の選挙スタッフ応募者の女性が事務所に入ったまま、その夜には出てこなかったことを記事にします。この「不倫の疑い」報道は選挙戦の流れを大きく変えてしまい、結局、ハートは選挙戦からの撤退を余儀なくされました。

というのが実話です。

この事件の結果としてアメリカマスメディアは、将来有望な政治家のプライベートをパパラッチのように報道して潰すことは国益を損なったと反省しました。

この反省の結果が、クリントン大統領の不倫事件(モニカ・ルインスキー事件)でのマスメディアの報道に影響を与えたと言われています。

閑話休題

と言うことで、当時としては大きな事件であり、ハートの知名度はかなり高いと思っていたのですが、筆者の一つ下でしかない小山薫堂氏が良く覚えていないというのには驚きました。

もっともハートのニューアイデアは、斬り込んでいくと具体的な中身に乏しかったという意見もあり、本当に彼がそんなに優秀な政治家だったかどうかには疑問もあるようです。

で、映画の方ですが、1984年の民主党予備選で撤退するシーンから始まり、88年の予備選で撤退するシーンで終わります。

不倫事件が事実だったかどうかについては意図的に曖昧にしてあります。しかし、最後のテロップで、ハート夫妻はその後も結婚関係を維持した‥と出てくるので、少なくともマスコミの過剰報道が正しくなかったという印象を与えています。

踊らないドキュメンタリーであり、映画としてはノンエキサイティングです。正直に言って、かなり眠い出来栄えでしょう。まぁ、もう一回見ることはないと思います。

最後に、民主党予備選にはデュカキス:マサチューセッツ州知事が勝利しました。作品中で他の候補を値踏みするシーンがあるのですが、「デュカキス? ポスター映えしない名前だな」と切り捨てられています。なお、結果はブッシュ前副大統領が勝利し、民主党は流れを持っていながら予備選で大きな亀裂を生んで修復に失敗したと言われています。

もう一つだけ、ハート上院議員は撤退時点で(結果の出ていた)ミシシッピ以西の全州で勝利していながら撤退しました。これも前代未聞のことでした。その時に彼は撤退の理由を、家族や大切な人たちをマスコミから守るためと述べました。前述した通り、このことはマスコミの報道のあり方に大きな一石を投じました。

☆ラーズアルグールの復活を読む

バットマンアンドサン」に続いて、「ラーズアルグールの復活」です。

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これは快心の面白さでした。

バットマンの隠し子ダミアンは、タリアとの子ですから実はラーズアルグールの孫です。そして、ラーズは、何のために孫を欲したのかと言うと、彼の大野望永遠の生命のための魂を転移する器として若い血縁者の肉体を求めていた‥というネタなのです。

かくして、バットマンとダミアンの親子の絆だけではなく、ラーズとタリア、タリアとダミアンという親子の絆も問題になります。

さらに驚くべきことに、ラーズにはタリアの他に息子もいたのです。

いや、そればかりか既に妖怪的な長命を誇るラーズの父親がまだ生きているということが明かされます。

ラーズアルグールは、個人的には新参者だと思っていたのですが、なるほどこれは魅力的な悪役だという認識に変わりました。すごいです。

さらに引き続き「ブラックグローヴ」へと進む予定です。

セポイの乱をソロプレイする2

システム紹介はともかくとして、実際にソロプレイしてみました。

既に書いた通りで、最初の大反乱チェックで、インド北部の諸都市はイギリス陣営と反乱陣営に分かれます。この配分も配置もランダムなので、戦線などというものは成立しません。

勝利条件ですが、原則としてマップ上に6個ある要塞の内、5個を占領することでサドンデス勝利です。サドンデスでしかゲームは決着せず、期限が来ると引き分けで終わります。

最初の大反乱の結果が偏ると起こり得るかなと思いますが、そうでなければなかなか達成できません。両軍の増援がそれぞれの有力地域に配置されると、それぞれそこを拠点に近くの敵の要塞を攻撃しに行きます。まぁ自分が一つ取ると、相手にも一つ取られるような感じなので、決着は引き分けにしかならないかなという気がします。

この点が勝敗を争う競技ゲームとしては、非常に不完全燃焼な印象を与えます。

そこが唯一残念です。と言っても、かなり大きな唯一ですが。

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セポイの乱をソロプレイする

ゲームは手に入れた時が旬(いちばんプレイしたい気持ちが盛り上がっている時)ですので、早速やってみました。

うん、これはシステムはちゃんと機能しています。

一種のチットアクティベーションで、ミランダのゼイダイドゼイアブーツオンシリーズです。両軍の指揮官に対応するコマンドチットをカップに入れ、ランダムに引いて順に活性化していきます。

自軍の指揮官が引かれたら、その指揮官を活性化して指揮範囲のユニットで移動、戦闘するのが原則、他に増援を配置する、事件チットを引くが選べます。

ゲーム序盤は中立勢力がいるので事件チットを引いて味方にするのが有力、続いては増援で兵力を揃える、ある程度の陣容が整ったら戦闘開始です。

本作で重要な特徴的要素に以下の二つがあります。

1:セットアップ後にセポイのいるヘクスで反乱チェックします。それによりヘクスごとに、英国忠誠、解散、反乱が決まります。ですので、プレイするごとに初期状態が全然違います。場合によっては、反乱軍が圧倒的だったり、逆に貧弱だったりもする訳です。

2:指揮官の指揮範囲が1と2がほとんどなので、指揮官アクティベーションとは言っても実はスタック単位アクティベーションに近いのです。これに輪を掛けるのが、戦闘は1スタック対1スタックで解決するシステムで、共同攻撃ができません。ですので、まるっきり古代戦みたいです。戦闘比が上がらないので、CRTはファイアパワー方式になっていて相互射撃です。ただし戦術値判定して先攻後攻があります。もちろん先攻が圧倒的に有利ですが、攻撃側が先攻になるとは限りません。攻撃側は指揮官、防御側は地形が修整値なので、後はダイス判定次第。

(つづく)