コマンド70号の付録ゲーム。
しばらく前に付録になったシモニッチの「ウクライナ’43」とは関係がなく、英語版コマンドの「ブダペスト’45」のシステムを使った44年のウクライナ戦のゲーム。
「ブダペスト’45」は発売当時にCADETでI君と対戦したが、昔のHJの「ビターエンド」と同じ題材ながらユニットの規模が1スケール大きく、大戦力のユニットが少数徘徊し、それを1戦力ずつ削っていくと言うのが凄く違和感があった。ロースターパッドで管理するのだが、東部戦線にしてはユニット密度が結果として低いのでアンプレイアブルということはなかった。ユニットによる戦力の差が物凄いので、敵のユニットの中で凶悪に大戦力なヤツを記憶しておいて、それに対処する必要があり、一種のブラインド戦力ゲームだったかと思う。
東部戦線と言うと、PGGやオペタイなどのゲームのイメージがあり、それと比べると非常に異質なハンドリングが印象深かった。ただ、当時は「違和感」という部分ばかりが強く、特に傑作とは思わなかった。しかし、今回「エア&アーマー」なども踏まえて考え直してみると、敵のユニットが盤上に見えてはいても、そのどこが本格的な攻勢を掛けてきていて、どこが戦線維持程度の意図なのかが戦力が見えないためわかりにくいというのは、簡易なフォッグオブウォーとして有力だったのかも知れない。
あとブダペスト救出作戦は、題材のシチュエーション自体がゲームとして魅力的だというのが大きいと思う。その意味で、同じシステムで別の戦場を扱うこのゲームが面白いかどうかはシステムの真価を問われるところだろう。機会があればやってみたいものだが優先順位は今のところ低い。このゲームもソロプレイには不向きなのがネックだと思う。