アンティータムをソロプレイ

bqsfgame2006-10-10

コマンド日本語版の方をソロプレイ。
基本的に南軍側(ボビーリー)を持ってシステム動作する北軍(マクレラン)と戦うソリテアゲーム。史実ではマクレランの兵力逐次投入が悪く、ボビーリーの機動防御が冴えて小兵力の南軍が良く防戦して戦術的勝利を収めたと言えるのはご承知の通り。
このゲームをソロプレイにしたのはサザードのさすがのセンスだと思う。北軍は一時には2個軍団までしか攻勢を掛けて来ず、かつ比較的損害が軽微な内に撤退してしまう。そうすると次の軍団が攻勢に出てくるのだが、その順番は分かっている。要はマクレランの性格を読みきったボビーリーの機動防御の妙を再現するにはピッタリのシステムデザインになっている。
ただ、難点もある。ユニットのステップ数が最大6ステップもあり、3個のユニットを順に置き換えていくのはわずらわしい。ユニット数が必要以上に増えており、プレイ開始前にきちんと整理しておくかプレイ中に捜索する必要がある。また、1ユニットが複数ユニットで現されている都合で、どのユニットが壊滅したかの管理がしにくい。さらに、軍団の総ステップ数の半数を失うと‥などという修整があったりするのだが今現在の軍団のステップロス数がいくつかを把握するのも難しい‥(^_^; なんでこんなにプレイアビリティの悪い仕組にしてしまったのかと思う。
とは言え、実は軍団の個別のユニット数はそれほど多くなく、上述のように逐次投入なので各ターンに問題になる軍団の数は北軍は2つだけと決まってしまっているので、アンプレイアブルというようなことはない。実際にプレイを進めていくと、それなりに面白くはある。
ただ、それでもプレイ時間が掛かる要因が、作戦を考える難しさではなく、フィジカルなゲームシステムの作りの悪さだというのは減点だろう。鬼才サザードらしくもない。変な話しだが、対戦プレイで二人で作業や管理を分担するのなら許容できる範囲だと思うのだが、ソロプレイで両軍を管理せよというのだとこの仕組はいただけないと思う。もう少し考えろよな‥というところ。雑誌の付録ゲームで〆切りに追われたのか?
ユニットを複数ユニットでステップロス表現したいと言うのは、損害による段階的な様々な能力の低下を表現したかったのだろう‥という気持ちはユニットを見ると理解できる。戦闘力だけでなく、モラルや移動力も微妙にアクセントを付けて低下していくのである。
いろいろと文句を書いたが、マクレランの愚策のせいで対戦ゲームとしてフラストレーションのない作りにしがたいアンティータム戦をゲームにする方策としては成功していると思う。プレイアビリティも良好で、これがあればCWBの「In their quiet field」をわざわざ皆でブーブー言いながらやることはないかという気がする。一応は合格点というところだろうか。