フォーザピープルについて考える

此処まで2006年版をソロプレイ中心ではあるが数回プレイしてきた感想を一度まとめておきたい。
AH版ではワシントンが陥落しやすいということがゲームを大きく特徴付けていた。
これに対してGMT2006年版ではワシントンは容易には落ちなくなった。マクレラン特別ルールもあって、北軍はワシントン防衛にマクレランを総司令官として当て、彼も少なくとも防衛と言う点では任務に応えるようになっている。これは史実の通りであり、またゲームを東部戦線だけにフォーカスした展開から全局的な展開へと変えたという点でも素晴らしい改訂だったと思う。
その一方で、依然として別の手段を持って南軍は史実以上に前半戦は活躍することができていると思う。機動性に勝ることを利用して北部州へゲリラ的に侵入してSWを奪い取る作戦はかなり有力だと思う。北軍としては兵力を持ってこれを停止させたいのだが、1861年秋の徴兵期限切れが痛く、南軍が北軍の兵力を奪うイベントカードを複数持っていたりすると(先日の彗星さんとのプレイ)、北軍は有効な対策が打てずにまともに蹂躙されてしまうことさえあり得る。
昨日のソロプレイでは北軍はウェストヴァージニア州を確保しておりトレント号事件もなかったことから先日の対戦よりはかなりスコアは改善しているが、それでも1862年末に北軍が同点以上というのには程遠かった。もちろんキャンペーンではダブルスコアでない限りは負けることはなく、1863年になればグラントもやってくるし、北部の兵員補充による人的優位も拡大していく。したがって、このままプレイをしてキャンペーンとして扱った場合に北軍がこれで圧倒的に劣勢かどうかはまだわからない。
ただ、プレイ時間の都合などで1864年にまで入れないのであれば、最初の3年間をプレイする限りに置いてイニシアティブを持ったプレイができるという点で南軍を持った方が北軍を持つよりも楽しくプレイできるという気はする。
北部支配の中立州がペナルティ対象から外されたり、南部城砦の陥落が両軍の戦意に影響を与えるようになったりと、デザイナーは南軍が有利であることに気付いたと思われる改訂を実施したので、取りあえずは現状を持ってキャンペーンを終わりまでプレイして評価してみたい。
ただ、個人的な予想としては、ヴァンドーンとジャクソンがいるとグラント一人が来ても打開策とはならないかも知れないと思い始めている。東部はマクレランとリーが睨み合うとして、西部で1の指揮官の数が1対2では依然として北軍は苦しい気がする。