ヘルマゴールをソロプレイ

bqsfgame2007-12-27

なかなか此処へ来て「タンホイザー」、「ゴンドール」と、どうもスッキリしない作品が続いて今年の最後を締め切れない印象がある。という訳で期待のオルネラの「ヘルマゴール」もやってみた。入手した後に彗星さんと逢ったら「ヘルマゴールは‥」と語尾が不透明なまま首を傾げていたので危ないかなと思ったのだが、なるほど。
基本的なゲーム構造は、いわゆるサラリーマン問題である。つまり、限られた旅費(または日程)の中でできるだけ多くの都市(顧客)を訪問するというアレである。
ゲーム大賞を取ったアラン・ムーンの「エルフェンランド」もサラリーマン問題のゲームだったが、あちらの場合には経路図があるところの各経路に全員で移動手段タイルを置いていくところから始まる。それが終わると手札を使って対応する移動手段タイルのあるところを通って移動していく。タイルが置かれており対応するカードが使えるときだけ移動ができ、そうでなければそこはそのターンは通過不能というデジタルなシステムになっていた。それに対してヘルマゴールでは経路ごとにコストが設定されており、予算を使いながら旅をするのでデジタルに移動可不可とはならず、できるだけ効率的な移動を計画するようになる。ただし、移動した先の都市についてスコアリングをするためには、その都市に対応するタイルを持っていなければならないという別のデジタルな縛りがある。このタイルについては、毎ターン最初に特殊なオークションをして入手することになっている。かくしてサラリーマン問題はオークションと連動するようになっている。さらに事態をややこしくしているルールがヘルマゴールには満載されていて、経路で囲まれた領域について周囲の都市を全部スコアリングするとボーナスが得られるようになっている。この他に全体を満遍なく回るともらえるボーナスがあったり、中央地域のボーナスがあったり、東西の横断経路上のボーナスがあったりする。そして、オークションのときにも逆にボーナスが得られるようなビッディングの仕方と言うのがあるようになっている。この辺の妙に複雑なボーナス体系は、あまり好きになれなかった「アメンラー」を思い出してしまって少々印象が悪いかも知れない。オークションとサラリーマン問題だけで悩みが多いので、得点体系はもう少しスッキリと見えやすくしてくれても良いのではないかというのが少なくとも初見の印象。