「フィーバードリーム」を読んで是非ともやりたくなって発掘。
ルールブックを読み直して久しぶりにソロプレイでやってみたが、軽くて適度に戦術の妙味があって楽しいゲームだと思った。これがゲーム大賞を受賞した時には、軽すぎると言う印象を当時は持ったものだが、今にして思うとゲーム大賞はゲーマーズゲームのための賞ではないので、この作品が受賞したのは妥当だったのだなと思わせる。
川の流れの先が読めないことを除けば、実は移動には何のランダムネスもない意外なほどガチなシステム。しかし、川の流れの先が重要なので、これでちゃんと煮詰まらないゲームになっているのがミソだろう。乗客をどこのタイミングで乗せるかという戦略、目先の移動で如何に効率よくリードを稼ぐかと言う戦術、川の先の流れが読みどおりかというギャンブルが絡み合っていて、それでいて１時間で終わってしまうという軽いまとまりが素晴らしい。
石炭を何処で炊いて急加速、急減速、急ターンを実施するかという判断が重要で、蒸気外輪船乗りの雰囲気を醸し出すのにも成功している。
惜しむらくは、一旦、リードがある程度まで開いてしまうと、後続が差を詰めるのはなかなか難しい。拡張キット「ブラックローズ」を未見なので、そこでなんらかの改善がされているかどうか見てみなくては。
