ブラッディビジネスをソロプレイする

bqsfgame2009-04-10

「ブラッディビジネス」のデザインは、ATO誌のデベロッパー、デザイナーをやっているロールボウ。
このゲームも、「多少のポーランド軍は蹴散らせ!」と同じくトランプを使用するようになっている。アクティベーションチェックに使い、戦闘解決にも使う。デックが枯渇するとジョーカーを入れてシャッフルし、ジョーカーが出てくるとランダムイベント。両軍がジョーカーを引くとターンが終了する。
ただ、実際にプレイすると、かなりいろいろとフラストレーションがある。
北越軍は、アクティベーションカードが赤の札だと北越軍ユニットを活性化、黒の札だとNLFユニットを活性化。同様にアメリカ軍だと、黒なら米軍で、赤なら南越軍ユニットを活性化するようになっている。実際にはゲームのユニット数が少ないので、さらに仕訳されてしまうと、不自由で仕方がなく、過剰制限だという気がする。
また、戦闘解決では戦力以下の数字のカードを引くとヒットし、そこからさらにダイスチェックしてピン状態とかサプレス状態という効果を決めるのだが、戦力が低く設定されているゲームなので当らないこと夥しい。プレイしていて非常にアクションし辛く、アクションしても戦果が出づらく、プレイが動いている感じがしない。なんともイライラさせられるゲームだ。
と言うことで、効果のない射撃に頼らず一か八かの白兵戦頼みにならざるを得ないのだが、そうすると今度は攻撃側か防御側のいずれかが確実に除去されるというシステムなので、これは逆にブラッディに過ぎる気がする。フエ攻防戦はそういう白兵戦によるブラッディな戦闘だったのだ‥という主張なのかも知れないが、ゲームとしてプレイする限りにおいては非常にシステム間のバランスが不自然に感じられるように思う。
コンポーネントの作りにくさも合わせて考えると、コレはとても他人には薦められない低調な水準のゲームだと思う。
画像を見ていただくとわかると思うが、市街地のマップにカラフルなユニットが配置されて渾然と戦う様は魅力的に見えるのだが‥。プレイが見た目に見合う面白さだったら傑作なのに。