アウステルリッツの太陽をソロプレイする

往年のアドテクノス作品。1987年。
いわゆるチットアクティベーションの先達になる。
ちなみに、BGGにはメカニズム分類の中にチットプルシステムというのがある。これで調べていくと、
1995年 グローリー
1992年 アクロス5エイプリルズ
1987年 ファイアーティー
1984年 サウスマウンテン
1984年 パンツァーコマンド
などとなっている。
このタイプのシステムは、ウェストエンドが最初かと思っていたのだが、VGのパンツァーコマンドの名前が出てきてビックリ。このゲームは未プレイなので、一度やってみたいものだ。
アウステルリッツの太陽は、そこらへんから3年遅れだから、少なくとも斬新だったとは言いがたいだろう。海外のウォーゲームで登場した新鮮で面白いシステムを逸早く取り入れたという位置付けか。
実際にプレイした印象としては、前線の部隊密度が高いので、チットアクティベーションの醍醐味は薄いような気がした。部隊密度が低い作戦級で、情報不足の中を機動する場面とか、戦術級で曲り角の向こうに敵が居るかどうか判らない場面でどちらが先手を取るかと言ったような場面の方がふさわしい気がする。その意味で、サウスマウンテンや、ファイアーティームは、このシステムに合っていると思うのだが、本作はちょっとどうだろうかと思わされた。
チット選択による機動部隊の選択というところだけ残して、普通の移動/戦闘シークエンスにして、選択した部隊だけが移動/戦闘できるシステムと言うのはどうだろう?
そうすると、普通の移動/戦闘シークエンスのゲーム並みのプレイ速度が出るので、もっとスピーディーに展開するように思う。
部隊密度が高い会戦級でチットプルにすると、プレイ時間が長くなるデメリットの方が大きいのではないかと思う。飽くまで私見だし、23年も後からの意見なので本作のデザイン当時の評価に反映するのは無理があるかも知れないが。