ゲームシステム

典型的なチットプルアクティベーションシステム。両軍の部隊の活性化チットを一つのカップに入れて交互にドローし、その部隊を活性化して移動+戦闘+追撃を実施していく。
この最後の追撃と言うのが本ゲームの新規軸の一つだ。
活性化した部隊で攻撃を実施した結果、相手を撤退させたとしよう。この時に、その撤退した敵部隊に対して未活性化の友軍部隊が隣接していたなら、その部隊によって一方的に撤退部隊を攻撃できるのである。
SPIのゲームで、敵ZOCを通過して攻撃可能だが、その敵部隊によるフリーアタックを受けるというシステムがあったような記憶がある。それと近い発想ではあるが、オリジナルではないかと思う。
ただし運用するのは非常に難しい。チットが出てくる順番はランダムであり、追撃が起こりやすいような順番をプレイヤーが指定できる訳ではない。この辺りはプレイテクニックではなく、運不運になりがちな第一印象を受ける。
もう一つの新規軸が戦術チットである。これは両軍に用意されている。自分がドローする順番の時にカップからドローする代わりに、手持ちの戦術チットをプレイできる。
戦術チットには色々な種類のものがあるが、航空支援や間接砲撃のような支援物、指揮官による追加活性化物、特殊な追加移動や追加攻撃を可能にするものがある。
これらは両軍の特性を描き出しており、同時にプレイヤーの任意で運用できるのでプレイテクニックの出せる部分である。これを利用することによって前述の追撃を高い確率で発生させに行くこともできるようになるわけだ。
このシステムは非常に面白いと思った。
とかくチットプルアクティベーションは、チット引き次第の水物になりがちだ。しかし、この戦術チットは、それを緩和してプレイヤースキルの争いをゲームに持ち込んでいる。しかもそれが両軍の個性を表すようなものとなれば、なかなか味わい深いではないか。
(つづく)