血戦・金門湾1949のつづき

bqsfgame2010-12-20

血戦・金門湾は、勝利条件的にシチュエーションが複雑なゲームになっている。
共産党軍は図の北側の海上から上陸作戦を仕掛けることになる。
この時に北西にある北山を第2ターンまでに陥落させなければならず、またその後も維持しなければならない。さもなければ国民党軍の勝利である。
それを達成したとして、今度は隻乳山もしくは金門城をゲーム終了までに陥落させなければならない。ゲームは全部で5ターンしかない。
チットプルアクティベーションの1ターンは、どうしても普通の移動/戦闘型のシークエンスのゲームよりも長く掛かる。その意味では5ターンしかないのは、雑誌の付録ゲームとして手軽と呼べる一杯一杯くらいだろうか。これでも2時間コースだと言う。
上陸作戦の位置指定により戦線は東西に長く伸び、その中に共産党軍が落とさなければならない北山が西側にあり、国民党軍が守らなければならない隻乳山が東側にある。このため戦線の西側では共産党軍が兵力を集中し、東側では国民党軍が集中するようになりやすい。
そうした状況下で全体の戦線のどこかが綻びて突破が発生するかどうかが焦点となってくる。
システム上、どうしても個別のアクティベーションでは、部分にフォーカスしがちになる。その中で全体をどうグランドデザインするかが鍵になるようだ。
共産党軍の目標が東側の隻乳山と戦線を突破した先にある金門城の二つあるというのが、このグランドデザインに選択肢を与えている。
また、防御側の国民党軍に強力な戦車が存在しており、共産党軍が油断すると北山の上陸拠点を奪回されてしまう緊張感も存在している。
小さなゲームと言って良いと思うが、結構、盛り沢山な贅沢な内容になっている。