○文学賞メッタ斬りを読む

bqsfgame2012-10-20

日本SFのアンソロジーの評判を調べていて大森氏の関連で知った。
様々な文学賞について、まさにメッタ斬りにしていく本。
一種の暴露本であり、そうしたものに期待されるゴシップを盛り込んでいて、そちらに演出しすぎている部分もあるかも知れないが、なかなか面白い。
本書を読むと、芥川賞直木賞の受賞作を読まなくても読書家として全然、慌てるには及ばないと安心する。
逆に、本書を読んでいて、ヤヤヤ、これはチェックしなくてはと思ったのが、ファンタジーノベル大賞。これの受賞作は一通り図書館で借りて読まなくてはなるまいと強く思わされた。
また、ファウスト賞は面白いと思ったが、ミステリーに寄っているようなので、まぁそれならいいかと思ったり。
SF関連では、日本SF大賞を巡る日本SF界の黒歴史に触れていたり、星雲賞は派閥活動が大事と明言されていたり。なかなかSFファンとしては耳が痛いところだ。