国連共通目標と個人秘密目標

ゲームのVPは、主として発電所の建設から入手されます。それ以外の大きな得点源として国連共通目標と個人秘密目標があります。いずれもカード形式で、共通目標は全員共通で早い者勝ちの達成目標、秘密目標はゲーム終了時に公開して達成していると得点になります。
共通目標は、指定された複数種の発電所の建設実績で取得します。建設実績や、近い将来建設に移るであろう実行計画は公開なので誰が何を狙っていつごろに実現できそうかは見えています。それを睨んでかぶらないものを狙ったり、あるいは妨害することもできます。これも作戦の大きな分岐点です。
具体的な妨害としてプロジェクトの乗っ取りがあります。このゲームでは提案したプロジェクトは公開で共有の物で、特定プレイヤーの所有ではありません。ただし、プロジェクトに科学者を派遣しておくと、他のプレイヤーがプロジェクトの次のステップを実行する時には配置されている科学者に対して補償をしなければなりません。これによって若干のブロックが可能です。とは言え、補償を払ってでも自分が実行するメリットがあったり、妨害する意義があれば、それは実行可能になっています。
しかし、ゲームを数回プレイした印象では、妨害をする余裕はそれほどありません。エネルギー需要増による炭酸ガス濃度上昇圧力は非常に高く、各自が計画通りに順調にプロジェクトを進行させないとカタストロフィーを避けるのは難しそうです。カタストロフィーになれば全員敗北になってしまいます。
秘密目標は、長期的な視点でないと達成できない大きな目標が指定されています。この部分は相手に秘密なので妨害されにくく、この部分があるのでゲーム全体の競技性が高まっています。たとえば、多くの大陸に発電所を建設すると言う秘密目標は、様々な大陸でプロジェクトを手掛ける動機になります。逆に多くの種類の発電所を建設すると言う秘密目標は多くの種類のプロジェクトを手掛ける動機になります。これによってプレイヤーの思惑にバリエーションが生まれ、どれも同じように見える大陸や発電所に各自の選択順位が生まれるようになっています。