勝手に四天王マーケティング:新版ゲームジャーナル

とりあえずの最終回は、新版ゲームジャーナル
同人版から商業誌化されて13年に。早いものだ。
●秀吉頂上決戦
一連のストームオーヴァー系列のシステムの中から、秀吉頂上決戦を選んだ。
デックビルディング要素を導入した最初の作品だったかと思う。ストームオーヴァーは、システムの性質上、攻撃するに難い傾向があると筆者は思う。そこに、特殊カードを導入して、それをプレイヤーにデック設計させたのは大きなイノベーション。今となってはデックビルディング要素を持つゲームは増えたが、イノベーターとしての価値は評価されて良いと思う。
また、秀吉が天下を取る上での重要な戦いでありながら、合戦級のウォーゲームが見当たらなかった山崎の戦いがゲーム化されたのも評価点。
●本能寺への道
これもイノベーション
プレイヤーは全員が信長家臣。その意味では運命共同体であり、それぞれが担当する外敵と戦う。その一方で信長死後を窺っており、誰かが信長を殺さないと全員が負けてしまうと言う秀逸な設定。そして、誰かが反逆者になった途端、今度は敵討ちの一番乗りを争う。
プレイアブルなマルチプレイヤーズゲーム。また、マルチで良く言われる最終ターン効果が問題にならない、最初から最後まで最終ターンであるかのような緊張感が素晴らしい。中嶋作品は打率が高いが、個人的には本作をベストに推す。
●賤ヶ岳戦役
戦国時代の作戦級ゲームの面白さを筆者が初めて感じたのが本作。ツクダの戦国軍雄伝シリーズをやったことがなかったから。
南北戦争で言えばGCACW級、独立戦争で言えばアメリカ革命:北米の決断級に相当するプレイ感だが、意外に現在入手可能な戦国時代ゲームでは少ないスケール。合戦級と、日本全国の動向を扱う戦略級関ヶ原の両極にゲームが集まっているからか?
●激闘マンシュタイン軍集団
戦国ゲームばかり並んだゲームジャーナル四天王の最後の一角は、アメリカでも大好評を得た激闘シリーズの原点。
チットプルアクティベーション系は、20年くらい前からあるが、題材のセレクション、コンポーネントの完成度なども併せて本作は洋の東西で大ヒット作となった。