グレートインベージョンの焦点

このゲームの最大の特徴は、戦場の霧の濃さです。
ユニットは裏向きで配置され機動します。かなりの数のダミーユニットが用意されており、あたかも空母戦ゲームのように盤上で増殖し分散していきます。
それになにより、進入してきた南軍の作戦意図がチットで秘密裏に選ぶようになっていて、それによって勝利条件が異なり、それは北軍にはゲーム終了時まで明かされません。
具体的には、北ヴァージニア軍の補給、軍事的成果、政治的成果の3種類があります。
南北戦争に詳しい人なら知る通り、南軍の北ヴァージニア軍は大軍で敵地に進撃したため補給確保に苦労していました。ですから、補給確保自体を目標に設定できるのです。この場合は、南軍は東進する必要はそれほどなく、盤の西部の平地部分に展開して物資徴発を行うようになります。
軍事的成果は、直接北軍を叩いてポトマック軍の戦力を削いで北軍の軍事行動能力を低下させることを目指します。この場合には南軍は、北軍兵力の合流前に一気に叩くために猛進してくる可能性があります。
政治的成果は、盤上の戦略エリアの占拠や、ポトマック軍とワシントンの間の連絡線の遮断を目指します。前者は単純に戦略エリアへと進みますが、後者は難しい。北軍を陽動作戦で引っ張り出し、その背後を騎兵で遮断するような展開が考えられます。もっとも北軍にもそれなりの規模の騎兵がいるので、連絡線を巡って両軍の騎兵が街道で激突するようなことも考えられます。