茨城会:クシディット王国記を対戦プレイする

bqsfgame2015-01-15

ネーションズ」の味の悪い決着の後、最後にmoritaさん持込の新作を教えてもらってプレイしました。moritaさん、KGさん、筆者の3人。
ゲーム設定としては、とあるファンタジー王国の支配者を決めるべく勇者たちがモンスターを倒して、塔を建て、金貨を集め、評判を上げるという内容です。
面白いのは、「キャンペーントレイル」と同じ最下位脱落方式で集計する所です。その時に上述の3つのパラメーターを開始時に指定した順に判定します。今回は前述の順番でした。ですので、すごく評判が高くても、塔の比較で最下位になればそこで脱落して敗北してしまいます。逆に、塔では最下位にさえならなければ先へ進めるので、ぎりぎりで生き残って最後の決戦で残っている相手に評判で勝てば良い訳です。と言うことで、誰がどの要素をどのくらい持っているのか把握しながら、選挙作戦を立てなければなりません。
この時に問題なのが、塔は盤上に建設するので完全情報です。ところが、評判は盤上の各地域にトークンを置いていき概ね公開ですが最大得点の王都だけ貯金箱になっていて見えません。さらに、金貨に至ってはスクリーンの背後に隠せるので完全非公開です。もちろん取得した時にはどれだけ取得したか判るので、カウンティングは可能ですが。
次に盤上をクエストしていくのですが、二段階になっています。第一段階として兵員を集めます。兵員は徴兵タイルに乗っており、その都市で徴兵すると1人入手できます。この時に徴兵タイルはダイヤルになっていて、各都市では必ず弱い兵員から順に登場します。さらに、同じ都市で連続して徴兵できません。ですので、誰かに弱い兵員を持って行ってもらってから後から徴兵したいと言うことが発生してきます。すると、移動や徴兵の順番が問題です。で、この部分がフルプロットになっています。と言っても筆記用具でロースターに記入するのではなく、6個のダイヤルが付いたアクションボードでダイヤルを回して記録します。移動の記録が容易になるように道路は3色になっていて、同じ都市から出るそれぞれの道路は違う色になっています。ですので、道路の色をプロットすると移動先が特定できます。
で、兵員を集めたら脅威と言う名称のモンスタータイルに挑みます。モンスターを倒すと上述の3つのパラメーターがタイル指定の数だけ得られますが、どれか一つしか選べません。さらにややこしいことに、塔や評判は場所の固有性があり、塔は該当都市にしか建てられませんし、評判は該当都市に隣接するエリアにしか配置できません。ですので、モンスターを退治するには、自分の手持ちの兵で倒せることと、自分の選挙戦略にあったパラメーターが効果的に取得できることを併せて考えねばなりません。
と言うことで、結構、込み入ったゲームシステムで、ユーロゲームではあるのですが、割と敷居の高いゲームと思いました。
この日は3人だったので、ダミーを一人加えて疑似4人プレイでした。ダミーは活動しませんが、上述の3パラメーターを保有しており、誰かがモンスターを倒すたびにいずれかのパラメーターを上昇させねばなりません。で、ダミーをどこの段階で脱落させるのかの各自の思惑も出てきます。
この日はmoritaさんが最強の紫の魔法使いを取得できず、塔を建てられる都市が限られてしまい塔で脱落。続いて、圧倒的な評判を持つダミーでしたが、金貨がウィークポイントで脱落。最後は、KGさんと筆者の争いになりましたが、最大の王都を1トークン差で逃げ切った筆者が評判では逃げ切って初代クシディット王に戴冠いたしました。
なかなか捻ったデザインですが、コンポーネントが良く考えられていてプレイアビリティは良好です。90分と表示されているプレイ時間はインスト時間を別にすれば概ね正しかったのも好感が持てました。
ノンゲーマーとは遊びにくいので、自分でも持っていたいかどうかは少し悩ましい所です。しかし、数多くあるファンタジーエスト系ゲームは、意外に似たようなものが多く、その中では圧倒的に斬新なので高く評価できます。またやりたいから持っていた方が良いか思案中です。1週間たっても欲しかったら注文しようかな‥(^_^;