「時をかける少女」が入った第4巻です。
この巻は、ジュブナイル中編が多く入っています。
表題作であり、代表作である「時をかける少女」ですが、久しぶりに読むと意外にあっさりした作品であることに驚きます。たったこれだけのエピソードから、様々な派生作品が誕生してきたわけです。
それ以外も読んでみたのですが、正直に言いますがガッカリしました。
悪夢の真相、果てしなき多元宇宙、白いペン赤いボタン、超能力アゴーゴーと読みました。
あとがきにも書いてあるのですが、ジュブナイルの筒井康隆は、発想の自由度が低いと。なるほどと思います。掲載誌の意向もあったのかも知れませんが、多分に結末が教条主義的な印象もあり、読んでいてぎこちなさを感じるものが少なくありません。
まぁ、当時のジュブナイルSFと言うのは多分にそういうものだったような気もしますが、それにしても他のSF作家の作品以上にぎこちなさを強く感じるように思います。