長年の中日ファンですが、近年の中日の首脳部人事はどうもいただけません。
星野監督が退任した時に、すぐに阪神の監督に就任。そこまでは、良しとして、中日からコーチを引き抜いて行ったのは非常にいただけなかったと思います。
で、星野の後を引き受けたのが落合。落合時代の8年間は、「勝つためのマネージメント」という点では非常に良かった。その一方で、前任者への鞘当てなのか、マネージメント改革上の必要性なのか、中日生え抜きのコーチをどんどん切り捨てる形になりました。
で、フロントが8年間の好成績にも関わらず落合を解任したのは、観客動員不振からと思われます。しかし、後任の見通しが立つ前に解任を発表してしまい、好成績監督の後は引き受けにくいという事情もあって迷走。結局、70才の高木監督の再登板。
高木監督のマネージメント手腕は大いに疑問でしたし、チームの世代交代期でもあり長期成績不振に突入。高木監督解任となった訳ですが、ここで解任したはずの落合に声を掛けるのがフロントの節操のなさ。結局、引き受けてもらえずGM就任となり、その推薦で谷繁のプレイングマネージャーへ。
しかし、古田の例もあった通り、キャッチャーのプレイングマネージャーは激務であり成果が出ません。今年から専任監督になってこれからという所での解任。
うーん。
フロントの監督選びが不味いのが最大の問題と言う気がします。その背景に、星野監督がライヴァルの監督候補になりそうな同世代の生え抜き選手を徹底的にトレード放出してしまったと言うのもあります。結果として、田尾も大島も余所で監督就任。谷澤はなぜか打撃コーチにもなりませんでした。
他チームのファンの間では3球団で優勝した星野監督の評価が高いようですが、わたしは監督としての星野は嫌いです。理由は上述した通りで、自分の権力を固めることに上手で、長い目で見て球団を弱くして残して行ったからです。
逆に世間では落合GM批判が今は高いようですが、監督時代の勝つマネージメントの実績を考えれば、視野が狭い批判と思っています。
ただ、不思議に思うのは、監督時代にコーチに権限委譲して自分が責任を取るスタイルで仕事しやすい環境を作れた人が、GMになってからは谷繁監督が仕事をしやすくすることに完全に失敗したことです。
次の監督候補が取りざたされますが、落合GMとの人間関係で予想が進むようではいけないという気がします。本当だったら、仁村徹とか、上川誠二とかにやって欲しいのですが、そうはならないのでしょうか。それが、二人が星野に近いから落合が拒否すると言うのだと、落合もまた星野の二の轍を踏んでいると言わざるを得ません。