×夜行を読む

bqsfgame2017-11-21

「ペンギンハイウェイ」に続いての森見作品です。本屋大賞の候補作として本屋に並んでいたのを、図書館で待って読みました。
うーん、リーダビリティは高くてアッと言う間に読み終わってしまいます。
で、面白かったのかと問われると、非常に難しい。怪奇幻想文学に属する作品で、夜行というタイトルの48の連作画を縦糸に、登場人物たちの不思議体験の語り合いを横糸に話しは連作短編的に進みます。そして、進んでいく中で10年前に行方不明になった友人のことを話していたはずが、ほかならぬ視点人物自体が行方不明者に入れ替わってしまいます。
そして、夜行と対になる謎の連作「曙光」の世界へと反転脱出してしまいます。
ある意味では、プリーストのスリップストリーム作品に近い仕上がりです。ただ、幻想怪奇色が強いので、個人的な好みではありませんでした。再読することはないかなという感じなので、×にしました。出来が悪いと言う訳では、まったくありません。