○歴史群像、ナポレオンのロシア遠征を読む

bqsfgame2018-06-18

デパートに行ったら、最近珍しく古本市をイベントとしてやっていました。歴史群像のばら売り出物があって、3冊ほど購入してきました。
まず、ナポレオンのロシア遠征です。
本テーマについては、コマンドマガジンの歴史記事が興味深くまとまっていました。こちらの記事は、いわゆる「冬将軍敗因説」について、それが真実かを検討する内容です。
結論から言えば、本記事においては、そもそも遠征の規模自体が敗因であるとしています。フランス軍は40万を越える兵力を動員してロシアへと攻め込みました。これには、以下の諸問題があったと言うのです。
1:大量の補給物資を必要とすることになった
2:フランス本国軍以外の士気の低い兵力の比率が高くなった
3:それまでのナポレオン軍で有効だった、ナポレオン自らが各部隊を鼓舞して回ることが不可能になった
さらに間接的には、
4:全軍の行軍速度は、遅い部隊が律速となってしまった
そして結果的には、
5:主要な会戦を迎える前に、兵力の減少が著しくなった
そのまた結果として、
6:モスクワへと辿りつくことはできたが、敵の主力部隊を粉砕して戦闘継続能力を奪うことはできず、その帰結としてロシアを降伏させられなかった
と言う風に繋がってきて、最後の最後に
7:ロシア戦役を断念して帰国せざるを得なくなり、そこで冬将軍に襲われた
となると言うのです。
そして、帰国したナポレオン自らが、自分の構想段階の失敗が敗因ではなく、天災に阻まれたとする「冬将軍に負けた」と言う説を宣伝した。かくて、ロシア遠征は冬将軍に阻まれたとする通説が蔓延したと。
うーむ。
さらに、そこまで無理をしてロシアを粉砕しなければならなかった遠因として、スペインの半島戦争の不調があると指摘します。
結局の所、ナポレオンの没落は半島戦争に起因すると言うことでしょうか。
まぁ、それはともかくとしてナポレオンのモスクワ遠征資料を読んだので、コマンドの「バトルフォーロシア」を一度やってみようかなと、少しだけ思っています。でも、大変らしいですから、どうしたものでしょうか。