竹書房のハードカバーです。図書館。
非常に死角を突いた出版ですが、こちらで気付きました。
『茶匠と探偵』(アリエット・ド・ボダール、大島豊:翻訳):馬場秀和ブログ:SSブログ
アジアンSFですが、作者はヴェトナムとフランスのハーフだそうです。
迷いましたが、再読することはないだろうという判断で×にしました。
なんと言うか、サイバーパンクの立ち上がりの頃にも似たような感想を持ったことがあります。
良く言えば斬新でスタイリッシュ。
でも、作品の設定とか、物語の展開を、読者に良く理解してもらおうという意思に欠けている感じがします。
アジアが宇宙を制し、宇宙船(ソウルシップ)にご先祖様のアヴァターとも言えるデータ(コア)を載せているという世界です。そう言った世界での様々な断章を集めたシリーズ作品。
いや、魅力がないとは言えないのです。
ただ、上述したように、とても理解しにくい。
その中では巻末の表題作が一番よいでしょう。これが冒頭に置いてあったら、それだけで評価は違っていたような気がします。
担魂船(ソウルシップ)の感触としては、懐かしい「フロントミッション」を思い出しました。でも、あれよりもずっと高密度かつ高性能なコアが搭載されている模様。
深宇宙(ディープスペース)を航海できるのは、ソウルシップだけで、人間はブレンド茶の薬物を飲まなければなりません。で、茶匠という商売が登場してきます。
うーん、このシリーズの作品に次にどこかで遭遇しても、手を付けないかも知れません。