「囲碁」編集部編の「基本の●●」シリーズの棋書の一冊です。
攻め合いは、互いの石の死活が掛かった伸るか反るかのクライマックス。頻繁に発生する訳ではありませんが、その帰趨が一局の決着を付けることもしばしばです。
と言うことで攻め合い関係の書籍で良いものを探したのですが、まずこの辺りをマスターしておけば良いという世評なので取り組みました。
半年くらい掛かってようやく終りまで来ました。
世評に違わず良く出来た問題集と思います。
三部に分かれていて、第1部が普通の攻め合い。第2部が目あり目なしの攻め合い。第3部が攻め合いの劫です。
第1部が個人的には勉強にもなりましたし面白く読めました。
第2部ですが単純な目あり目なしだけでは問題数が限られるので、手筋を駆使して目を持つ問題に妙味がありました。
第3部になってから進捗が極端に遅くなりました。とにかく、何が何でも手にしようとすると、コウにはなるのです。しかし、それが正解とは限らない。同じコウでも、一手寄せコウは、本コウに劣ります。同じ本コウでも、相手の取り番は自分の取り番に劣ります。なので、コウになったからこれで良しと回答を見ると、不正解と言うことが頻繁に起こります。なので、本当にこれが最善かを真剣に考えると、一題一題にとても時間が掛かりました。
その一方では、こんなにも粘る手段があるのかと驚嘆しますし、同じコウの手段の中の優劣に敏感にならねばならないことに絶句します。