言わずと知れた千利休です。
それにしても鶴田浩二は、さすがにカッコイイ。
天王寺屋(津川雅彦)から義政の腕付き茶入れをどうしてもと入手。それを持参して信長に目通りして、信長に「どうしても欲しいから無理にでも値を付けよ」と言わせて、これはもとより献上品と説明し天王寺屋からのものですと解題してみせる。
天王寺屋は三好・松永に組したから首を刎ねるつもりでいたと言われると、さすればこの器の値は天王寺屋の一命をもってと。
はめられたと気付いた信長が、なぜに商売敵の命を贖うのかと問えば、堺の会合衆の結束が堺を生き延びさせるには何よりも重要と説明して見せる。
信長は呵呵大笑して、お主のようなものが舵をとっている限りは堺は沈むことはあるまいと評して見せる。
この後の唐木綿をめぐっての助左とのやりとりも絶妙であり、その見識の高さ広さに唖然とさせられる初登場。
それを名優、鶴田浩二に演じさせるとはさすがのキャスティング。
今では津川雅彦もすっかり大物になったが、その津川が足元にも及ばないかの印象を与えるほどに鶴田利休はスゴイ!
改めて鶴田浩二という人の経歴を眺めていて、この人が早いタイミングでテレビに進出したのは、本人にとってもテレビにとっても大きな財産だったと感じさせられました。
「男たちの旅路」をまた見たいですね。