ＷＯＷＯＷです。
副題の「漂流する高齢労働者たち」に言い尽くされている感じもあります。
リーマンショックの影響で、ネバダ州エンパイアの石膏工場は閉鎖となり、工場城下町だったエンパイア自体も立ち行かなくなり、やがてその郵便番号も抹消されてしまった。
代用教員をしていた主人公も家を手放さざるを得なくなり、自家用車に最低限の荷物を積んで、行った先で日雇い仕事の口を見つけては働き、仕事が途切れるとまた移動するという暮らしを始めた。
気の滅入る話なのですが、これが実話ベースだというのですから自由の国アメリカとは何なのか、今一度、考え直す必要がありそうです。
現代のノマド（遊牧民）というとカッコよく聞こえますが、その実態はかなり大変そうです。ＡＭＡＺＯＮの梱包工場の仕事が何回か出てくるのですが、やはり今では通販産業くらいしか人出不足が常態化している産業はアメリカにはないのでしょうか。
また、車で寝泊まりすればお金が掛からないと単純に良い所だけを考えがちですが、駐車料金はこうした暮らしをする人間には非常に高額負担であること。親切だけで留めさせてくれる場所はそうはないことも序盤から直面させられます。
