ゴジラ-1.0を観る

 家内と一緒に映画館で見ました。

 山崎監督は外さないですね。素晴らしい出来栄えだと二人で焼肉屋で盛り上がりました。

 終戦直前から直後の描写が、さすが山崎「三丁目の夕日」貴監督・脚本でした。

 終戦直前の大戸島不時着用飛行場に特攻失敗したゼロ戦が着陸するシーンから始まります。さすが山崎「永遠のゼロ」貴VFX監督です。

 で、その夜、浜辺に破裂した深海魚が大量に漂着し、呉而羅が上陸してきて島の守備隊は全滅します。

 それでも、主人公(神木隆之介)と整備隊責任者の橘(青木崇高)は生き残って引き上げ船で帰国します。帰国したら自宅が廃墟になっていて、向かいの澄子(安藤サクラ)に「あんたたち兵隊がしっかりしないからこんなことに」と詰られます。翌日、闇市でうどんを食っていると、幼女を抱えて逃げる少女(浜辺美波)に遭遇。タイミングの問題でしかありませんが、まるっきり「爛漫」の夫婦なので爛漫の放送再開かと思いました。これに再放送中の「まんぷく」の安藤サクラですから、まるっきりNHKの朝ドラです。

 居ついてしまった典子と明子を追い出せず3人で暮らしますが、終戦直後に3人の食い扶持を賄うのは容易でありません。見つけてきた仕事は、復員省指定の機雷処理作業です。磁気機雷対策の木造船に乗って機雷を切断し、浮上してきた機雷を機銃で銃撃爆破して処理します。この機銃手をやると、支度金で3000円もくれると言うのです。今の3~5百万円くらいでしょうか。

 ここでビキニ環礁の水爆実験の当時映像が挿入され、これによりゴジラが突然変異して巨大化および放射線攻撃を獲得したことが暗示されます。この巨大生物が米軍艦船と遭遇して米軍艦を撃破、この調査に機雷処理艦で派遣された主人公と艇長(佐々木蔵之介)、学者(吉岡秀隆)、助手の小僧(山田裕貴)。ソビエトとの軍事衝突を警戒して対ゴジラ軍事行動を拒否するアメリカに押し付けられて回収した機雷を使ってゴジラを足止めし、日本に急遽返還された重巡洋艦・高雄がフィリピンから回航されてくるまでの時間を稼げと言うのです。

 この木造掃海艇でゴジラと接近戦を戦う場面の迫力は凄かったです。ゴジラに至近距離で追われるというのは、こんなに怖いものかと思いました。この時の艇長の「ああ、国の言うことは気に食わねえよ。だけど、誰かが貧乏くじ引かなきゃならねえだろう」も名セリフ。

 この時に、たまたまゴジラの口の中で二発目の機雷を爆破させることとなり、これが最後の作戦への伏線になります。

 しかし、高尾の直接砲撃ですらゴジラを一時退却させるに留まり、逆に高雄はゴジラの海中からの放射線攻撃で轟沈します。

 典子が復興著しい銀座に働きに行き自立すると言い出し、主人公は典子にプロポーズするタイミングを逸してしまいます。折からゴジラが品川へ上陸して銀座に進撃。典子が乗った列車はゴジラに咥えられて典子は車内で鉄棒状態で宙吊りに。幸いにして典子は隅田川に落下。その後、銀座を避難する群衆に巻き込まれてしまいます。そこにどうやって彼女を見つけたのか神木がやってきて彼女を助け起こします。

 ゴジラは東京駅へ向かって放射線攻撃を実施し、それにより帝都にキノコ雲が。それによる爆風が銀座大通りを吹き抜けます。典子は主人公を咄嗟にビルの陰に突き飛ばして助けますが、自身は爆風に呑まれて行方不明に。

 典子の通夜で、「どうしてこんなことになる前に籍を入れなかった」と艇長に詰問される主人公。

 学者は「ゴジラを倒すための民間主導のプロジェクトがあるので参加しませんか」と誘ってくれました。

 この民間主導のプロジェクトの正体は、劇場に足を運んで確かめてください。

 「シン・ゴジラ」に続いて、人間が知恵を尽くしてゴジラを倒すゴジラ映画となっていきます。

 そして、さすが山崎「アルキメデスの大戦」貴監督ならではの、まさかの局地戦闘機震電」が飛ぶシーンが出てきます。空戦ゲーマー必見です(嘘)。

 最後の最後は、びっくりするほど都合の良い結末なのですが、それはそれでよかったです。ただ、このシーンを見て、どことなく「マタンゴ」の最後のシーンを思い出したのは筆者だけでしょうか。浜辺美波綾波レイに見えた人もいるかもです。