第70回NHK杯囲碁トーナメント始まる

決勝が終わったと思ったら、すぐに翌年の一回戦が始まります。

今年も聞き手は星合さんでした。4年目に入ります。昔は3年交代かと思っていましたが、長島梢恵さんが4年やって、今回も4年目となりました。星合さんは落ち着きもあって、読む力もしっかりしているので留任歓迎です。

第1局は、鈴木あゆみさんと沼舘沙輝哉君でした。鈴木あゆみさんは女流棋士の中では本格派の実力者と思うのですが、一般棋戦での活躍のわりにNHK杯ではなかなか活躍し切れていません。今年も一回戦負け。中盤、上辺での競り合いでは主導権を取って良くなったかと思ったのですが、優勢を守り切れませんでした。

f:id:bqsfgame:20220410184754j:plain

解説は平田智也君でしたが、落ち着いた良い解説でした。

第2局は、解説が個人的に一押しの林漢傑さんでした。やはり、今の解説陣の中ではトップクラスだと思います。読みが早い、聞き手にわかるようにはどう説明すれば良いかの判断が正確と思います。

その漢傑八段が2回ほど対局して両方とも負けたという関西棋院の秘密兵器、田中康湧 三段が登場しました。相手は名古屋の実力者志田達哉八段。田中君は初めて見ましたが、なんとなくのび太みたいな茫洋とした雰囲気。それでいて、実利で先行する志田八段に放されずに着いていき、ヨセできっちり一目半を残しました。なるほど、これは秘密兵器の名前にしおうというものです。

苦言を呈するなら、女流棋士の対戦には女流の解説を一時やっていたのですが、あれはどうなったのでしょう?

第二局は名古屋と関西の顔合わせだったので、こういう時こそ名古屋、関西の先生の解説をと思うのですが、なにか都合があったのでしょうか? あるいは対局場所が両対局者の上京タイミングにあって東京だったのでしょうか?