ジュラシックワールド:新たなる支配者を見る

 ジュラシックワールド以来、7年ぶりに見ました。間にあった炎の王国を見なかったので、一部の伏線が判りませんでした。特にクローンのお嬢さんがどういう経緯で存在しているのか判らなかったのは事後ですが少し残念なことをしました。
 全編、非常に緊迫感のある映像でした。
 地中海戦線の要衝であるマルタ島でのチェイスシーンは寸が長すぎるのではないかと思うほどの作り込みでした。ラプトルとバイクと車でマルタの狭い旧市街を全速力で走り回ります。これは一見の価値あります。

 後半はメガノサウルスに食べられかかるシーンの連続です。
 良くもまぁ非常脱出したメンバーと再集合してクライマックスを迎えられたものだと思います。
 恐竜密輸組織の一員から転向して仲間になるディワンダ・ワイズがなかなか魅力的です。彼女が操縦する双発機が見たことあるなと思って確認したら、JU-288Cだそうです。非常に親近感が湧きます。

 その依頼人であるディーチェン・ラックマンの怪異な美貌も印象的でした。

 今回の真の悪役はバイオシン社で、その陰謀は、なんと恐竜のDNAを組み込んだ凶悪イナゴを開発して野に放ち北米大陸の穀倉地帯を壊滅させることでした。それでどうやって利益を生み出すのかのビジネスモデルがちゃんと説明しきれていないので、単なるマッドサイエンティストになってしまっていますが、それはそれでイナゴの群れは怖いです。

 と言う訳で、主題がイナゴにあって、恐竜がメインの話しではありません。
 そんな中で、貴重なDNAを持つブルーの子供のベータを誘拐するフッキングがとってつけた感が強くて、見ている最中にもそもそも何がキッカケでこうなったんだっけと不思議に思ったりもしました。
 そこらへん、多少、物語設定の作りに甘さが窺える気がします。
 映像的にはさすがに凄いので見て損はないと思いますが。
 マルタ島の恐竜密売所を見ると、スターウォーズみたいと思いました。