〇囲碁 生きる形、死ぬ形を読む

林漢傑七段(現在は八段)の死活本の新作です。

漢傑先生の詰碁本は、かなり歯応えのあるものがそろっていましたが、今回は「詰碁を解けるようになろう」的な級位者向けのやさしい本になりました。

前半は、欠け目の考え方、中手の考え方、その二つに絞った練習問題です。

後半は、少し応用が入って、スペースの広げ方、狭め方です。

欠け目と中手だけに絞った問題集は、さすがにコクがなさすぎるのではと心配しましたが、問題集の後半になるとそれなりに落とし穴に落ちないように注意を払う必要があって、詰碁というのは注意力のゲームなのだと思い知りました。

わかりやすさと、身になる内容の両立は、棋書では非常に難しいのですが、易しい方にシフトしてもバランスが取れた本になっていると思います。

自分が級位者の時(四十年前)にこういう本があったならなぁと思いますが、ないものねだりです。