×メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たちを読む

三等兵さんからお借りした二冊の二冊目です。

筆者の苦手なスチームパンク装飾の作品になります(苦笑)。

ヴィクトリアンエイジで、主人公はマッドサイエンティストの娘たち。最初にジキル博士の娘であるメアリが登場します。父親のジキル博士は、実は死んでいないのではないかと言う疑念を解きに掛かります。その過程でハイド氏の娘である妹(?)ダイアナと出会い、連続殺人事件捜査中のシャーロック・ホームズと出会います。ここらへんまでは悪くありません。

この後、一連の経緯を小説として書いている視点人物のキャット・モローが加わり、あれよあれよと毒を吐く娘、ベアトリーチェ・ラパチーニ、フランケンシュタインの娘、ジュスティーヌと人数が増える辺りでごちゃごちゃしてきていただけなくなりました。

リーダビリティがそれほど悪い訳ではありませんが、誰が何の謎を追って何をしているのかが整理して理解しにくいように書かれているので、読んでいて疾走感や爽快感がありません。

これに加えて、キャットが書いている文章に他のメンバーが文句を付けるということをまるごと文章化しているのですが、正直に言って読みにくくしているだけだと思いました。

ちなみに、これも三部作になっているそうですが、この出来なら二冊目が訳されても読むことはないと思います。

訳者に市田泉さんが入っている時点で危ないなとは思っていたのですが。