聖飢魔Ⅱのコンサートが開催されている森のホール21にて、対戦が実現しました。
筆者がフランス軍、DRAGOONさんがプロイセン軍、水戸爺さんが英蘭軍。
ルールは選択ルール(戦場の霧と哨戒騎兵)なし、シナリオ4です。
戦場の霧がないので相手の積木は見えていますが、戦力状態は衝立で隠すので戦力や、本ゲームで特に重要な疲労状態は判りません。私見ですが、この程度の戦場の霧でも最低限の必要は満たしているように思いました。
フランス軍は緒戦、突出しているプロイセン軍のシュタインメッツの後退を妨害します。そして、第2ターンにこれを強襲して鎧袖一触します。戦闘カードを4枚引いて3損害を与えての快勝です。これはラッキーヒットでした。
以後、プロイセン軍はフランス軍との接触を避けて後退に徹し、英蘭軍の背後のwavreへと集結していきました。
結果として矢面に立つことになった英蘭軍。このため対戦初見の筆者と水戸爺さんによる正面衝突となりました。
このゲームではそれぞれの陣営が固有のカードデックを使用し、カードは移動力判定、イベント、戦闘解決に使用します。
フランス軍のデックの方が移動力が大きく、イベントも強力で、戦闘結果も凶悪になっています。このインパクトが英蘭軍はあまり実感できておらず(初見では仕方ありません)、フランス軍の強力攻撃を2回、先ず4枚で3ヒットを浴びて後退。ワーテルロー決戦では6枚で5ヒットを浴びて粉砕され、損害によるVPでフランスがサドンデス勝利しました。
感想戦ではいくつかの反省点が挙げられていました。
1:連合軍は各個撃破されてはいけない。
2:特に英蘭軍は軍団ごとの戦力が低く、粉砕されやすいので英蘭軍がフランス軍と正面衝突するシナリオは避けるべきであった。
経験者のDRAGOONさんは、そう思って全力で後方へ下ったのですが、連合軍は会話禁止なので英蘭軍に助言できません。英蘭軍はワーテルローを簡単に明け渡してはいけないという思い込み(史実ではそこを守り抜けた)もあって、そこで激突して粉砕されてしまいました。
感想戦では「本作のデザイナーの意図」は、正に此の展開にあるのではないかという話しになりました。イギリスとプロイセンのコミュニケーションの齟齬を突くことによってのみフランスの勝機は生まれるというのです。
DRAGOONさんは既に3度ほどプレイしたそうですが、フランスの勝利は初めて見たと言われていました。
ただ、フランスが楽勝だったかと言うと、それほどの差は開いておらず、最後のワーテルロー決戦も、一撃で勝てなければ、英軍のアクスブリッジや、プロイセン軍のグナイゼナウに背後を突かれて(背後を突かれると全軍団が2疲労)逆転負けするリスクがありました。
まさか、一撃でサドンデスまで行くとは思わなかったというエクスキュースがありましたが、それは現在得点に対する注視が不足していたように思います。とは言え、「そうとプロイセン軍が気付いても」、助言して英蘭軍に決戦を止めろとは助言できないし、指揮官が盤上で隣接していないと戦闘カードの融通による支援すらできないわけです。そういう意味では、敗着はもっと前にあり、初めての人に英蘭軍を任せて、プロイセンが自分だけ後退してしまったことが敗北の導火線だったように思います。
とは言え、これこそがデザイナーの意図通りの形でのフランス軍勝利なのだとすれば、一度、この展開も見なければならなかったように思うので、これはこれでとても良い経験をさせていただきました。