再読です。
以前は図書館で読みました。今回はマーケットプレイスで文庫の古本を買いました。
第二次外惑星動乱の蠕動期間を扱っています。
●ザナドゥ高地
タイタン軍のナムジル退役大佐は、現在はタイタン政府の査察官となっており、自軍の生産施設を監査している。と言っても、それは航空宇宙軍による本当の監査を切り抜けるための模擬演習としての監査である。
●イシカリ平原
久珂沼主任研究員は後方支援基地に勤務して孤独な業務を続けていたが、ミューズ光学に籍を置くレベッカ・サラディン博士の一時滞在を受け入れることになる。その結果、冷たい方程式に従って二人で同乗して基地から帰還しなければならなくなる。
●サラゴッサ・マーケット
太陽系を離脱した巡洋艦サラマンダーのデータ・サルベージの話しが、サラゴッサ・マーケットで店を出している九條谷の所へ持ち込まれる。
次の開戦に備えて両軍とも正規巡洋艦の詳細な戦闘ログが欲しいのだ。
このデータ・サルベージの道具として、かつての「ソクラテス」が登場してくる。
●ジュピター・サーカス
特設監視艇JC-5に搭乗する篠崎中尉は、未登録船と遭遇する。
●ギルガメッシュ要塞
マリサ・ロドリゲスは、ギルガメッシュ要塞に潜入するオフェンダーとエスコートの二人に持ち掛けられて警備システムの一時無力化の仕事を引き受けた。
しかし、オフェンダーの少年は警備側に殺害されてしまい、さらに年若い弟のエスコートと二人で要塞からの脱出に挑むことになってしまう。
●ガニメデ守備隊
前作の反対視点。守備隊側の保澤准尉は、妙に素人的なミスと、プロらしい手際を併せ持った侵入者に対応する。本作では侵入者の二人がタイタン軍のランド中尉の息子たちであることが明かされる。
●コロンビア・ゼロ
ついに開戦。
タイタン軍側は、コロンビアステーションに係留されている戦争記念展示艦群に対して仮装巡洋艦からの水平線越しの大気摩擦を利用した曲射弾道爆雷を持って奇襲攻撃を実施する。