前作終盤でアル中になる話しが出てきましたが、妻と長男に強制的に入院させられたアル中病棟での実話を前作を上回る規模で詳述した大巨編?です。
あとがきでとり・みき氏も指摘していますが、表紙を筆頭に俯瞰の大きなコマが多いのが特徴。吾妻先生によると、俯瞰で描くのは一歩引いて客観的に見ているからなのだそうです。
出てくる登場人物は実名でこそないものの実在人物モデルがあるそうで、なかなか強烈です。
アル中入院は3期に分かれていて、全体で3か月くらいだそうです。
アル中は一端禁酒してもスリップする率が高く、入院を再三繰り返す猛者が多いのだそうです。そんな中では作者は初心者?なので、新鮮な眼で入院の実態を観察し、それを作品にしています。
で、入院生活がなかなか面白い。入院患者の自治会があり、そのレク委員になったりします。自治会で活動していくと、使える患者、使えない患者がいて、まぁ実社会と同じだなと思わされます。