小松左京の初期長編です。
「追悼小松左京」を読んだら、やはり読んでおくべきかと思って図書館で小松左京全集完全版版を借りてきました。
「日本アパッチ族」とのペアリングです。
読んだ感想として、意外なほどに読みにくい。
エログロバイオレンス系の描写が横溢していて、割と筆者の苦手な路線です。小松先生もこういうのを書いたことがあったのですね。
最初にヒロインのマリアが出てきた時の描写が、「美人でグラマー」と言うのには、昭和もかなり深いなぁと感慨深いものがあります。進むに連れていくらか描写の広がりが出てきて、まぁなんとかという感じになりますが、それにしても大時代な感じが付きまとうのは否めませんでした。
ただ、小松左京の一側面として、こういう部分もあったという認識はしました。