正義の天秤が帰ってきました。
その第2話。薬物使用で逮捕されるのが、リーガルハイの矢野聖人。
しかし、彼は薬物は使用しているが彼の車から見つかった薬物は警察の違法捜査だと主張し、違法捜査の延長線上での尿検査も無効と主張します。
当該薬物を発見した田中要次は、わたしは違法捜査はしていないという遺書を残して自殺。その遺書を持って亀梨と奈緒の所に抗議に来たバディの婦警が、なんと鎌倉殿の雑色だった山本千尋です。
奈緒のアイデアで矢野の周辺を徹底的に調べた結果、亀梨は矢野の友人が同様の薬物現行犯逮捕で逃げようとして転落死したことを知ります。
法廷で問い詰められた山本は、ついに
確かに田中はやっていなかったのですが‥。
矢野が薬物をやっているのは事実と認識している山本は最後まで怯みません。
そのやりとりを聞いた亀梨は最後に言います。
正義に携わっているものは、時に何が正しいか迷うものだと。
そして、最後に奈緒に一連の審議を聞いた感想を尋ねられた泉(矢野)は、
警察の努力には頭が下がると言いつつも、薬物を既に止めていた友人が転落死に追い込まれた経緯については許せないと答えます。
「HERO」の高橋一生の回で木村拓哉も言っていましたが、「権力を持っているもののちょっとの保身の気持ちが無実の市井の人間を不当な死に導くことがあるということを」権力を持つものは常に自省しつづけなければならないのです。
そして、ドラマはその数日後に矢野が再逮捕されたというシニカルなナレーションで終わります。
重厚なドラマで、山本千尋は去年に続いて非常にインパクトのある役を演じ切りました。特に自白する直前、厳しい表情で弁護団を睨みつけたまま涙を流すシーンは圧巻でした。ご本人はアクション女優と自覚されているようですが、本格人間ドラマを演じられる本格派女優として大成を目指して欲しいものです。