サンクトペテルスブルグをソロプレイ

bqsfgame2005-11-25

ルールを読んで早速ソロプレイしてみた。
キャッシュフローを生み出す職人、勝利得点を生み出す建物、両方を生み出す貴族に投資してキャッシュフローを大きくしつつ、最終的には勝利得点を競うゲーム。アップグレードの概念があり、特殊能力を持つカードもある。
大枠のプレイ構造としては、「アウトポスト」や「ツァヴァンドルの王笏」のお手軽版と言ったところだろうか。プレイするとサクサク進み、手軽だが多方面投資型の開発ゲームの面白みがある。既存の定評のあるシステムやサブシステムを使って、ずばりのゲームがなかった空白区を埋めたまとまりの良い佳作と言ったところだろうか。良くまとまっているので是非とも早々に対戦してみたい。
その一方で別のサイトでも指摘されているが、近年のドイツゲームの傾向として「どこかで見たようなゲームが多い」というのを感じる。「アルハンブラ」もそうだったが、確かにまとまりは良い。プレイもしやすいし、プレイして楽しい。しかし、「これは斬新だ!」と思わせるような部分はほとんどない。
その意味でゲームシステムのメカニクスが出尽くしたとまでは言わずとも簡単に思いつきそうなものは大分使い古されてきたことは事実なのかも知れない。そのため、最近の佳作をプレイすると、なぜか無性に昔の独創的だけれども難点のあったゲーム、たとえば「ツタンカーメン」とかが懐かしくなってきたりする。
このことが起こしているもう一つの問題として、斬新なシステムが出ると、その亜流、拡張、派生ゲームが雨後の筍のように量産され、あっという間に使い古されてしまうというのもある。カタンの頃はそうでもなかったのだが、カルカソンヌは凄い勢いで磨耗した気がする。アルハンブラもあれよあれよと拡張が3セットも出てしまったし‥。
新作点数は見かけ上はたくさん出ているが、本当の意味でドイツゲームが豊穣だったのは90年代末の頃ではなかったのかという気もする。