トワイライトインペリウム3+SEの素晴らしさ

bqsfgame2007-05-04

二度目のソロプレイを踏まえて、改めてトワイライトインペリウム3+SEの魅力を痛感した。
初版と比べるとゲームとしては、圧倒的に面白くなっている。
最大の理由は、初版では、金持ちがどんどん強くなるゲームだったのに対して、3版+SEは様々な要素が交錯して資金だけでは事態が解決できなくなっていることだろう。
初版では、マップの配置が悪いと、資源が手に入らなかった。結果として、部隊も買えず、技術も進歩せず、その結果、さらに資源が手に入らずどんどん閉塞した。逆に金持ちは部隊も買い、技術も進歩させて、拡大再生産路線に入るのだった。
この問題は、これまで発表されてきた星の数ほどある銀河帝国ゲームのほとんどに多かれ少なかれあったと思う。その中でもトワイライトインペリウムの初版が特に評判が悪かったのは、ヘクスプレイ方式というタイル配置でマップを作るためである。つまり、マップの偏りによって貧富が形成され、それがどんどん拡大するようにゲームが進むのである。このため、マップをセットアップし終えた時点で投了したい‥などというプレイヤーが出てきてしまった。
これに対して、トワイライトインペリウムの三版では、プエルトリコ式の戦略カードを導入した。また、行動を制約するコマンドカウンターをも導入している。この二つは弱者の権利確保のために、非常に重要な役割を担っている。
つまり、どんなに貧しいプレイヤーも必ず1枚の戦略カードを選べる一方で、どんなに資源を持つプレイヤーも1枚しか戦略カードを選べないのである。したがって、金の力に任せて全ての面で権勢を揮うと言うことはできなくなっており、必ず貧しいものもなんらかの側面で銀河の帰趨に影響を及ぼし続けるのである。
同様にコマンドカウンターは、いくら資金があっても1ターンの間に好き放題ができないような合理的な制約を与えている。
こうした仕掛けによって、一見、豊富なガジェットによって強烈な能力が応酬されるにも関わらず、意外なほどゲームはワンサイドにならずに流動的に局面が動き、なかなか最後まで誰が勝つか分からないようになっている。二度目になって、このことがわかってきて、初回よりもさらに評価は高まった。クリスチャン・ピーターセンの執念が産んだ銀河帝国ゲームの最高峰と呼んでも良いのではないかとさえ思う‥(^o^)
画像はSEで新たに導入された新種族ウィニュー。貧乏だが、技術に一日の長があり、政治的にも一目置かれている。派手さはないがバランスが取れた良い種族だと思う。