×収容所惑星を読む

bqsfgame2008-02-18

「ストーカー」が良かったのでわざわざ古本で捜索して買ってまで読んだのが、少なからず失望させられた。インターネットで書評を探すと評判が悪かったので、それなりに覚悟して読んだのだが‥(^_^;
まず、「ストーカー」の問題意識からすると、たまたま漂着した惑星が居住可能でまるで人間としか思えない生物が住んでいてまるで地球としか思えないような社会を構成していてという辺りで既に違和感ありあり‥(^_^;
結局のところ、地球上に実在する国家をカリカチュアライズしたような小説を書くに当って、一応、これは架空の話しだよということにしたくてSFにしているだけではないかとさえ思わせる。主人公が妙に超人的で銃で撃たれても死ななかったりするのも違和感がある。国民統制電波に免疫があるだけならまだ良いのだが‥。
そんな訳で惨憺たる印象なのだが、エンディングで一応、急にSFらしいカラクリ仕掛けを見せて終わり、一定の読後感だけはなんとか形成している。
マクシムを主人公とする一連の三部作の中では本作が一番世評が悪いので、此処は我慢のしどころと観念して、次の「蟻塚の中のかぶと虫」へと進みたい‥(^_^;