シーライオン作戦の位置付けを考える

bqsfgame2008-02-28

古本の処分で古書店に行ったところ、歴史群像の「バトルオブブリテン」の号があった。積算中に立ち読みしていたのだが面白かったので結局買ってしまった‥(^_^;
ウォーゲームについては、共和制ローマ南北戦争スターリングラード戦くらいまでが守備範囲でそれ以外には史実にも兵器にも疎い。西部戦線は全くのところ守備範囲外なので、バトルオブブリテンもそれに他ならない。にも関わらず興味を持ったのは仮想戦の「ブリテンスタンズアローン」をプレイするための資料になるかと思ったから。
戦史に詳しい人から見たら失笑物かも知れないが、先ず改めて第二次欧州大戦の流れの中で「バトルオブブリテン」と「シーライオン」作戦の位置付けを自分の理解として再確認してみた。
第二次欧州大戦を何処を起点とするかは諸説あるようだが、個人的にはポーランド戦からが妥当なのではないかと言う気がする。そうすると、シーライオンまでの経緯としては、
1939年のポーランド戦は
1939/08/23:独ソ不可侵条約締結
1939/09/01:ナチスによるポーランド侵攻開始
1939/09/03:英仏がポーランド側に立って参戦
1939/09/17:ソビエトポーランド東部に侵入
1939/09/28:ワルシャワ陥落、ポーランドは独ソによって事実上分割された
英仏が参戦したことで欧州大戦の模様を呈して来たわけだが、英仏の対応が不十分だったのに加え、ソビエトが東側から侵入して、それなりに軍事力があると見られていたポーランドがわずか1ヶ月で脱落してしまった。これが本格的な電撃戦の始まりという理解でよいのだろうか?

問題の1940年は、
1940/04:ナチスによるデンマークノルウェー侵攻
1940/05:ナチスによる西部戦線侵攻開始、イタリアがナチス側に立って参戦
1940/06:ヴィシーフランス政権がナチスと休戦、事実上ドイツ支配下に入る

さて、こと此処に至って不可侵条約を結んだソビエトから同盟国イタリアに至るまでナチスドイツの敵は欧州大陸本土にはいなくなり、ドーバー海峡の向こうに孤高を守るイギリスだけが目前の敵という状況に至ったわけだ。そして、「バトルオブブリテン」が、その後に予定されていた「シーライオン作戦」への準備行動として開始されることに‥。
[つづく]