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ゲームの概要を昨日説明したので、今日はそのほかにも様々ある特徴的な部分をいくつか説明しておこう。
先ず勝利条件における人命重視の姿勢の強さが特徴的である。このゲームでは、増援ユニットを買うとマイナスVP、自軍ユニットが損失するとマイナスVPということで、戦争を続けていくと戦果が上がらない限りどんどんマイナスになっていく構造になっている。敵の基地を奪った時だけプラスのVPが得られるのだが、どのくらいのバランスに勝敗ラインがあるかの見定めによっては、増援を請わずに防御に専念するのが作戦的に良いということすら在り得る。また、フォッグオブウォーが強いことと相俟って特徴的なのは、戦闘開始時点で蓋を開けて勝てそうになかったら降伏することができるようになっている。降伏すると戦って全滅する場合の五分の一の勝利得点マイナスで済むので、潔い降伏は重要な意思決定になっている。
フォッグオブウォーが強いので、相手の戦力や意図を知るための索敵が非常に重要。これが本作をソロプレイ不能ゲームにしている。衛星偵察は近未来の南極戦ならではのルールだが、キラー衛星のコストパフォーマンスが良いので偵察衛星は長生きできない。しかし、墜落するまでに得られる情報の価値が果たしてコストに見合うかどうかである。もちろん相手にキラー衛星の支出を強いているので、自分だけ一方的に支払っている訳ではないというのが救いなのだが‥。他にはEW機や、GS機による航空索敵があり、当然の如く戦闘機による迎撃や護衛が可能になっている。このゲームでは、各航空ユニットは索敵段階と、地上支援段階のそれぞれにペナルティなく両方とも飛べるようになっているので、航空機の使い出はすごくある。もちろん遭遇すれば消耗も激しいのでコストの高さもあって負担は大きい。とは言えコストパフォーマンス重視で足の遅い地上部隊だけで編成すると、索敵されて意図を見破られてしまい、目的地に着く頃には輸送機で増援されて難攻不落になっているというようなことも起こってしまい兼ねないので、制空権を一方的に譲り渡してしまう訳にも行かないところだ。制空権さえあれば、空挺降下や地上支援で空から大地を制圧することも可能だ。ただし、コストは恐ろしいことになりそうだが。
こうした航空支援の問題を考える上で南極ならではの敵がもう一ついる。天候である。天候が悪いときには降下作戦はすぐに困難になり、さらに対地支援もできなくなってしまうこともある。