高円寺盤友会:インペリアルを対戦プレイする

bqsfgame2008-09-03

去年の9月に初プレイしたインペリアルの2回目。そうか、もう一年も経つのか。
率直な感想として、1回目よりもずっと面白かった。
最近のユーロゲームはメカニクスが複雑になったりして初見では見えにくくなり、醍醐味を味わおうと思うと2回、3回とプレイしなくてはならないものが増えたように思う。
本作については初見でも一定程度まで見えたように思っていたのだが、今回、5人でフリーパーチェスのルールでやったところ、前回の固定セットアップより格段に面白かった。一つにはメカニクスが見えているので、最初から目的意識のあるプレイができたことが大きいと思う。もう一つは固定セットアップより、フリーパーチェスの方が最初から作戦の仕掛けがあるので面白いと思った。逆に言えば初見の人には、いきなりフリーパーチェスは荷が重いかなという気もした。
今回は最初のオーストリアがいきなり第一ビッダーのパスで流れてきたので、思い切って4債権を購入。次のイタリアは自分からなので、これも4債権を購入。こうして、隣接するオーストリア+イタリアの2カ国持ちでゲームをスタートすることになった。隣接する二カ国が協調するという情報は市場で好感され、両国とも債権の売れ行きは上々。これを踏まえて、オーストリアはいきなり資産配分を実施して手元にキャッシュを持って次の債券購入機会を待つ。一度やってみたかった速い仕掛けのブリッツだ。
しかし、オーストリア支配をすると購入順番が最下位なのでなかなか回ってこない。また、攻撃的なロシアの南下政策にも悩まされ苦悩する。対策としてロシアの債権を続けて購入しロシアの支配権を握ってしまう。すると、今度は前ロシアプレイヤーにオーストリアを買収されてしまう。イタリアもイギリスプレイヤーに買収されてしまい、気がついてみれば南下してトルコに居座るロシアの宰相に納まっていることに‥(^_^;
しかし、此処まで運営した国家の状況がいずれも好調だったことから一定のリードを得られ、そのリードを全て投入する形でオーストリアとイタリアを再買収。南部三カ国(ロシアは南部か?)を一人で握る展開に。
これでかなり優勢と思ったが、実は先を行くプレイヤーが一人、最初からフランスを安定的に運営している月さんがトップ目、二カ国目で投資しているドイツも順調のようだ。当方は確かに三カ国運営で景気良さそうに見えるが、良い国を三つも抑えてしまうと、債権数を全部買い揃えるほど手番がないので結局、債権を他人にも持たれて利益を外部にも流出してしまう形になっている‥(^_^;
終盤で目算してみると、どうしても足りなさそうなので、平和的な運営を続けている月さんには申し訳ないが、オーストリア軍をもってドイツ工業地域へと全面侵攻することに。本当はフランスに侵攻したいのだが、イタリア軍の軍備を維持費ミニマムにするために削減してしまったので実施不能。やむなく二次目標のドイツへと侵攻した。
最終的には我がイタリアが国力トラックを振り切ってゲームオーバーに。
計算したところ異常に細かく、
1:月さん:146点
2:145点
3:わたし:144点
4:130点
5:126点
という一点ずつの差で1位から3位までが並んでいるという大熱戦だった。
先日の1826などもそうだが、最近、このテの投資>会社経営(国家運営)の二重構造ゲームでは、マネージメントに成功して、インベストメントに失敗して負けると言うパターンが続いている。
言い訳としては、インペリアルの場合には、一旦、債権を買ってしまうと、他人が買い増しで追い抜いてくれない限りは国家運営を手放せないのが難しい。つまり、18xxで言うところの、魚雷とかロケットという手放し作戦がないので良い運営をすることがベストエフォートになる。
今回、2位に入ったプレイヤーは途中から運営国家なしとなり、それによる債権購入特権を利用して良さそうな国家の債権を支配しない範囲で買いまして2位に入っていた。この作戦は非常に良さそうなのだが、上述したとおり一旦、運営権を手にしてしまうと自律的には手放せないので、自発的に本作戦を選択できないように思う。その立場におかれたらラッキーだと思って利用していくということしかないような気がする。
とは言え、2回目のプレイで以前にも増して本作に対する評価が高まったので、またやりたいものだと思っている。自分では持っていなかったのだが、これは持っていても良いかも知れない。
本作が2回目で抜群に面白かったことが、「ルネサンスの王子たち」も是非とも2回目をやりたいと思わせる要因の一つになっている。