ベリサリウスをソロプレイ

bqsfgame2008-12-07

ミランダのトラヤヌス系列のシステムでは、ランダムイベントとストラテジムマーカーの影響力が大きくワイルドな展開になる。
今回のソロプレイでは、なんと開始早々ペルシャで反乱が起き、ペルシャビザンティン帝国に付くという仰天の展開となってしまった。
ゲームの基本的な構図は、ビザンティン帝国主体で展開し、史実的に言えば東のペルシャの侵攻を撃退し、その後はヴァンダル、東ゴートへと勢力を広げることに成功した。
このゲームでも初期配置状態では、反ベリサリウスプレイヤーは、ペルシャだけを持ってゲームを開始する。ビザンティン帝国を囲む他の多数の勢力は中立の立場にあり、ビザンティン帝国の侵略に対抗して立ち上がるか、反ビザンティンのストラテジムマーカーによる外交活動で反ビザンティンに加わることによってゲーム展開に関わるようになる。
ところが、今回のようにランダムイベントでいきなりペルシャが反乱してしまうと、忽然と反ビザンティン勢力は盤上から姿を消してしまい、対戦ゲームとしての体を成さない状況が発生してしまうのだ。これは極めてレアなケースなのだが、このゲームでは確率的には起こりえる事象なのだ。
ということで、余りに極端な展開となってしまったので中断することとし、またの機会に改めてプレイすることにした。
ただし、誤解を招かないように言って置くと、本作は以前にソロプレイした「カエサル・イン・ガリア」のようにワンサイドなバランスという訳ではない。
反ビザンティンは確かにペルシャだけでスタートするのだが、実はペルシャは盤外後背地が大きく、此処はビザンティンは侵攻禁止になっている。したがって、ビザンティンはペルシャを撃退はできても、根絶するようなことができず、東の敵として常にペルシャは存在し続けるようになっている。
一方、ビザンティンは勝利条件的には、ペルシャを撃退するだけでは勝てない。したがって、いずれ、どこか他の方向に侵攻して新たな敵を作ることになる。北にいるスキタイやロンバルドはペルシャと同様に後背地があり、完全に駆逐することができない。西にはヴァンダルや東ゴートがおり、史実ではこれらは制圧された。しかし、ボードには西ゴートなどイベリア半島まで諸勢力が描かれており、こちらの方向も完全に制圧しきるようなことはできない。南のエジプトなどは、進むに厳しい地形と得られるものの少なさから侵攻先として魅力がない。
そんな訳で、ビザンティンはゲーム終了に至るまで、どう展開しようとも四方を敵と中立勢力に囲まれた状況から脱却して安全な背中を持つことができないようになっている。
この安全な背中を持つことができないようになっている‥ところが、強力な将軍を擁するビザンティンをして常に緊張感のあるプレイをもたらしている。結果として反ビザンティン側プレイヤーも、一時的な状況はさて置き終わりまでプレイを継続するに足ることが多いゲームとなっているように思う。
なぜわざわざ此処まで解説したかと言うと、次にプレイした「カーン」では、そうはなっていない点に問題を感じたからなのだが、それはまた明日。