千葉会:クスバルセスの実体を対戦プレイ

と言うことで、この日に向けて準備してきたクスバルセスの実体をプレイしていただいた。
結論から言えば、此処まで一生懸命に手を入れてまで遊ぶ価値がそもそもあるのだろうか‥という疑問を個人的には感じることとなった。
ゲーム自体は、まずまず想定した通りに機能した。もちろん脳内テストプレイしかしていないので、バランス感覚におかしいところがいくつもあったのだが。
1:全員がきちんと協力姿勢を見せるとプレイバランスがかなりぬるかった
2:事件の難易度と得られる成果の水準に対応がないため、難しい事件を解決してショボい成果しか得られないことに不満が出た
3:オリジナルに比べると解決手順を一つ省いているので反復性は下がっているのだが、それでもプレイ後半には同じような作業を繰り返しているだけではないかという印象が強まってきた
と言ったところだろうか。
1については、オリジナルの協力型でありながら競技型というプレイでは、ゲームクリアがほとんどできなかったので、その状態よりはクリアできる現在の形の方がベターだという気がする。クトゥルフネタのゲームでは破滅して負けるのがあるべきバランスだ‥と言うのはゲームデザイン的な議論ではなく、クトゥルフたるものかくあるべし‥というクトゥルフ論として別に考えた方がいいだろう。
2については、気持ちは分かるのだが、簡単な事件にはショボい成果しかないようにして、困難な事件にだけ真に価値あるものを配分すると、急速にゲームの難易度が上昇する。つまり、序盤に解決できる範囲の事件に、プレイヤーたちの能力が大きく向上する成果を入れておかないと、困難な事件を解決していくようなステージにゲームが進まなくなってしまうのだ。これは非常に難しい問題で、このタイプの散在する難易度の異なる事件を解決して経験値を貯めていくタイプのRPG的要素を持つスゴロクゲーム全てに共通するバランス調整の難しさだという気がする。
1と2の複合的な問題としてゲームは時間を掛ければ確実に解決できそうになっているのだが、それによって逆に3の問題が浮き彫りになってきた。それを打開するために魔神ごとに異なる封印条件を設定したのだが、真に協力的なプレイにおいては、十分にハードルが高くなかったということだろうか。
個人的な感想としては、思っていたことは全て実現できた。実現できてもゲームとしては、銀河大戦記と比べてだいぶん落ちるのが明らかだったので、このゲームは此処までかなという印象を持った。
お付き合いいただいた方には申し訳なかったが、鳴物入りでプレイしていただくに値しなかったという実状だったと痛感している。