ゲームシステムの特徴と評価

1:フォッグオブウォー
バトルシナリオでは、敵部隊の配置がかなりわかっているところで始まるので、あまり醍醐味がないのではないかと不安だった。しかし、プレイした限りでは、これでも十分に疑心暗鬼になる。見えないと言うことは、これほど強烈なインパクトがあるのかと思わせた。
2:戦闘システム
戦闘システムは煩雑なのではないかと思ったが、これも杞憂だった。多くの場合は、1ウィング対1ウィングになってしまうので単純。あと意外なことだが、かなり大規模な部隊が交戦しても、それほど被害が拡大しない。このため、南軍の初期配置部隊全軍による攻勢にも関わらず、チャタヌーガは2ターンに渡って持ちこたえることができた。同じように3ウィング+予備でミニマップで配置して戦闘するゲームでも、「ボビーリー」とは全然、戦闘システムの意味づけもプレイ負荷も異なっている。ボビーリーでは、さながらミニ戦術級ゲームだが、本作では少々綾のある少し面倒くさい計算くらいの存在でしかない。
3:プレイ負荷
プレイ時間は正味で4時間。慣れれば3時間を切るのではないかという印象を受けた。キャンペーンをプレイしても5時間くらいでやれるのではないだろうか。午後からでも終る、手頃なウォーゲームと言って良いと思う。フォッグオブウォーという独特の醍醐味があるので、是非とも一見して欲しいシステムだ。とりわけ部隊位置が開示されていて、機動のタイミングの綾で面白さを出しているGCACWとの対比はBGGにも書かれている通り非常に興味深い。