ショートゲームレビュー:ワープウォー

bqsfgame2009-05-21

「ワープウォー」は、メタゲーミングのマイクロゲームシリーズの第4作。
1977年のホワード・トンプソンの作品だ。
トンプソンと言うと、知名度のあるところではAH社から再版された「ステラーコンクエスト」のデザイナーだ。また、マイクロゲームシリーズでは、第2作の「キチン1」もデザインしている。他には、TACTICSの付録になった「メレー」&「ウィザード」のマイクロクエストの「シルバードラゴンの宝物」や「ユニコーンゴールドの宝物」も手掛けている。
メタゲーミングの主力デザイナーの一人だったのだが、1982年の「スターリーダー:アサルト」(メレーのSF版を目指していたと言われる)を最後に活動の形跡が消えている。
本題のゲームの方だが、基本的には艦船設計購入システム+ワープ航路式移動マップ+同時命令プロット式戦闘のSFゲームだ。
艦船のパラメーターには、駆動システムがあって、ワープ装備があって、レーザー攻撃、シールド防御、ミサイルサイロなどがある。ワープ航路を移動できるのはワープシップだけで、ワープ装備のないシステムシップと呼ばれる艦種はワープシップに搭載されて移動する。
戦闘は同一ヘクスでのマストアタック。戦闘になると、両者は装備の許す範囲でどのように艦の動力を配分し、どのように攻撃や防御を展開するかを同時にプロットする。そして開けて解決。1ラウンドで決着が着かなければ、決着が着くまで繰り返す。
相手の本拠地星系を1ターン確保すると1VPとなっており、購入ポイントは星系支配に関係なく一定の金額が初期予算と毎ターンの追加予算で支給される方式になっている。3VPを取ると勝利なので、それほどゲームは長続きしないように思えるが、実際にプレイしたことはないのでなんとも言えない。
1970年代のゲームらしく、アイデアをストレートにゲームにしている。
一つ捻りガあるとすれば、技術進化という要素が盛り込まれていて、新造艦は技術が進歩しているので、攻撃力も防御力も旧式艦よりデフォルトで強くなるようになっている。このあたり、「タイムラグ」と似ている。