ゲームリンク創刊号を入手

bqsfgame2009-10-28

池田先生から寄稿依頼をもらっていたので重々承知していたはずだが、現物を見ると百聞は一見にしかずというヤツだった。
表紙を見ると、二大記事はルアーブルと鉄道ゲーム攻略となっている。
鉄道ゲーム攻略は2ページしかなく、どうやら連載になるようで第1回と記載されている。内容は1830についてだが、2ページの中にまずまず要領よく要点が書き記されているので良いのではないかと思う。鉄道ゲームは、蒸気シリーズと、18xxシリーズが二大勢力になって、これ以外にエンパイアビルダー系列があり、ウィンサム系列があり、さらに幾多の独立ゲームがあり大勢力になっている。そういう全体像の中での18xxシリーズの位置付けをした方が良くはないかと思うが2ページの誌面の中で、今回は代表作1830の紹介にフォーカスしたということなのだろうか。1830は非常に奥が深い上に、非常に研究が進んでいるゲームでもあるので、2ページではメカニクスの特徴を紹介したに留まっている印象は否めない。しかし、対象読者層に18など聞いたこともない人がいることを想定しているとなると、こんなものかも知れない。
この記事が典型的だと思うのだが、ユーロゲームのゲーム雑誌を出す時に対象読者層は、ゲームビギナーなのか、ヘヴィーゲーマーなのかと言うのは近年設定が難しいと思う。昔ならゲーム雑誌を創刊するだけで多くのゲーマーから拍手喝采されたものだ。いまはことはそう簡単ではなくなっている。鉄道ゲーム専門の本当に「徹底攻略」と呼ぶに足るものを作るのなら、それは同人誌的な販売形態がふさわしいディープで少読者のものになるような気がする。
そうでなく万人へのイントロダクションにするなら、「徹底攻略」というようなタイトリングはミスマッチなものにならざるを得ないだろう。そこらへんが現在のユーロゲームの深化の悩みのように思う。
とまれ、ウォーゲームデザイナーでもあり、ウォーゲームの深化による苦闘の歴史を重々承知されている池田先生が仕切っているのでどこかに上手く継続できるバランスポイントを見つけてくれるのではないかと期待している。