第4期名人戦リーグでの2勝目、坂田九段戦。
牛之浜九段は中央志向で大模様をまとめる棋風という印象があり、あまりゴチャゴチャやらないと記憶している。
しかし、本局は坂田九段が高い中国流ながら左上隅の両ガカリから仕掛けて難戦に。難戦が左上から右下へと続き295手の長期戦となった。
筆者も頑張って295手まで並べて、さらにダメまで詰めてしっかり作って白番21目半勝ちを確認した。
大差ながらも最後まで作ったのは、あまりの混戦続きに投げる場面が見つからなかったからかも知れない。混戦が盤の各所を順番にスイープして盤面がほとんど埋まってしまい、最後に少しだけヨセがあったと言う感じだろうか。
上辺と右下で白が大石を取っており、意外に大差の碁になっている。右下ではしのぎの坂田を相手に逆に牛之浜九段がしのぎに回って見せたりしている。
坂田戦の棋譜
http://wiki.optus.nu/igo/index.php?cmd=kif&cmds=display2&kid=6454
ちなみにこの期の坂田九段は6勝2敗で挑戦者になっている。その2敗の一つが、この牛之浜戦である。