下巻を読了。
これは非常に面白かった。
ミエヴィルは、ファンタジーと言うジャンルにおけるトールキンのエピゴーネンを排除しようと言う思想を持っていると言う。言われてみるとナルホドと思わせる。
ここには、エルフもドワーフもトロールもドラゴンも出てこない。
現代社会への風刺も含まれていて、独創的な裏ロンドン像を築き上げ、典型的なファンタジーの定石外しが連続している。
そういう定型的なものから外れたところで一気に読ませる面白いものを書くのは難しいことだと思うのだが、本書は見事に仕上がっている。